Tilta Nucleus-Mハンズオンレビュー

Stewart Addison氏がTilta Nucleus-M ワイヤレスフォローフォーカスシステムを試用し、レポートしているので紹介しよう。

Tilta Nucleus

はじめに

Tilta(ティルタ)は、数年前から手頃な価格の撮影アクセサリーを多数リリースしている。ソニーのα7用ケージからシネマカメラ用ケージ、あるいは昨年発売された軽量ジンバルなどのカメラ周辺機器がその代表的なもので、同社製品の愛好者も多いことだろう。

Tilta Nucleus-Mは、NAB 2017で初公開された新しいレンズコントロールシステム。3個のモーターFIZ(Focus、Iris、Zoom)システムながらわずか1,500ドルのワイヤレスレンズコントロールシステムで、約300mの制御距離のためジンバルドローンでの使用に最適だ。それではもう少し詳細を見てみよう。

Nucleus-Mの出荷遅れの原因は?

私はNucleus-Mの出荷予定である7月下旬か9月初めにはこのレビューを出そうと思っていた。しかし、Tiltaは早期に製品を購入したユーザーへの出荷を遅らせた。何度も再出荷の約束を破られた購入者にとっては、特に不満が募る時期だった。Tiltaのフォーラムでは、遅れはNucleus-Mの改良が原因と噂されていた。であれば悪いことではないが、同社はもともと2kmの無線距離を約束していたが、その後一部の購入者へ出荷後約300mに引き下げている。しかし、公平を期すために言えば、幾つかのアップグレードもされている。例えば、ワイヤレチップは古いユニットだったが最近更新された(私自身のユニットも新しいチップに交換されて戻ってきた)。以下は更新されたNucleus-Mについてのレポートだ。

機能

Nucleus-Mは、期待通りに働いてくれた。私が使用した範囲(300m以内)では、無線接続が失われることはなかった。私のARRIとREDカメラへの接続も問題はなく、直感的で操作しやすいフォーカスシステムだった。私はNucleus-Mをさまざまなレンズでテストしたが、特に問題は見つけられなかった。これなら1,500ドルは安いものだ。

ただ、もう少し考えてもらいたいところもある。 Nucleus-Mのハンドルはモーターとは別に動力が供給され、それぞれ異なる順序でオンオフできるのだが、これは順番を間違うと面倒なことになる。モーターのキャリブレーションを失わないためモーターはオンのままである必要があり、そのためまずハンドルの電源を切る必要がある。それは理にかなっているのだが、実際にはイライラする場合もある。キャリブレーションを失うことなくユニット全体を電源オフできると良いのだが。

さらに、各モーターには固有のモーターチャンネルと固有のワイヤレスチャンネルがあり、これらを一致させる必要がある。これが面倒なのだ。特に、電源を切るとモーターがリセットされるため、不必要に混乱する。この問題は、是非将来のファームウェアアップデートで改善してもらいたいものだ。

Tilta Nucleus-M Motors

もう一つ改善要求を上げておきたい。それはモーター間のケーブルが短すぎるのだ。機能に支障が出るというものではないが、レンズにくっつくほど短いのだ。もう少し長ければ使いやすいのだが。

なお、バッテリーの持続時間は問題なく、収録は順調にできた。同社によると、最大10時間連続使用が可能だ。

操作性

Nucleus-Mには2つのモーターが付属しているが、アイリス、フォーカス、ズームを同時に制御したい場合は、3つめのモーターを取り付けることができる。 3つすべてを制御することは簡単だった。フォーカスプーラーのつまみはしっかりしていて、モーターは驚くほど軽く動いた。木製のパネルは私の好みではないが、しっかりしているように感じる。

私は以下の情報を友人のDaniel Stilling氏のサイトで読んだ。この情報は大変役に立った。「各コントローラーに別々のチャンネルを割り当てた。そうすれば、マスター/スレーブの問題はない。モーターをACハンドユニットで、また別のモーターをハンドルで操作したい場合、それらを別々のチャネルに割り当てる。 ACハンドユニットですべてを制御したい場合は、すべてのモーターを同じチャンネルにアサインする。 3つのモーターを、それぞれ別のコントローラーで制御したい場合は、それぞれ個別のチャネルを割り当てる。そうすれば、何を制御しているか混乱することはない。」

取り付け

Nucleus-Mにはマウントポイントがいくつか用意されているので、チーズプレートがあれば便利だ。ユニットには防水ケースが付属しているが、全てを取り出して元の位置に収めるのはパズルのようだ。しかし機材を確実に保護しているし、何より1,500ドルということを考えると、文句を付けるほどのことではない。

まとめ

REC ON/OFFケーブルがREDカメラ用に用意されており、これはSYNCポートに差し込んで使用するのだが、これについては少し問題があった。その後TiltaはREDカメラのCTRLポートへ差し込むケーブルに変更し、現在は動作しているということだが、自分ではまだこのケーブルをテストしていない。

全体的に、Tilta Nucleus-Mはよくできた製品で、価値の価値は十分にある。かつて、3個のモーターワイヤレスレンズコントロールシステムに2万5千ドルを費やした人を知っているが、隔世の感がある。