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最も注目すべきカメラ2016

最も注目すべきカメラ2016

2017年になってCESももうすぐ始まるのだが、新製品に話を移す前に2016年の新製品をもう一度振り返ってみよう。以下に、昨年発表された注目すべきカメラをピックアップしてみた。

ソニー A6300 / Sony a6500

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ソニーのα6300は2016年初めに発表されたが、これはα6000の後継機で、多くの面で進化していた。オートフォーカスや品質、あるいは手に持った感じや、処理能力、低照度特性など、全ての面で良くなっていたと言える。多くの4Kが撮影できるミラーレスカメラにとってパナソニックのGH4は競合製品だったが、α6300のAPS-Cセンサーは、GH4のマイクロフォーサーズに比べて、低照度特性などの面において優位性があった。このカメラはまた、ソニーのベストセラーカメラα7SIIの廉価版として、それにつながる飛び石としての位置付けでもある。またあるいは、このカメラのコーデックやピクチャープロファイルを考えると、α7やFS5、FS7と言ったカメラのBカメラとしての用途も考えられる。

そしてα6500はその数か月後に発売された。これにはより速くなったオートフォーカス、タッチスクリーンLCDモニター、手になじむグリップ、簡単になったメニュー構成、そしてα7SII譲りのボディ内蔵手振れ補正機能(IBIS)などの機能が追加されたが、α6300よりも多少高価な値付けとなっていた。ソニーはこれらのカメラを併売することにより、積極的に予算に見合ったモデルを用意しようとしている。FS7IIもそうだったが、FS7を併売しながら、FS7IIでは少し機能を追加し価格も多少高くしている。どちらを購入するか判断を迫られるところだ。

以前の記事

  Sony a6300 Review – Real-World Video & First Impressions 

ソニーα6500レビュー - 実使用でのファーストインプレッション

ソニーα6300とα7SⅡの画質を比較する 

 

富士フイルム X-T2

Fujifilm X-T2

ちょっと見たところでは、富士フイルムのAPS-CミラーレスカメラX-T2は、あまり特長が無いように思える。スペック的にも、GH4と比べるとセンサーが大きいこと以外あまり特筆されることは無い。しかし、このカメラは富士フイルムから発売された初の4Kビデオが撮影できるミラーレスカメラで、大きな注目を浴びた。ソニーのα7SIIに迫るダイナミックレンジや素晴らしい高解像度感で、このカメラは2016年の最も注目すべきカメラの一つと言ってよいだろう。

富士フイルムはX-T2と中判のGFXで先行するメーカーに対抗しようとしているようだ。

以前の記事

富士フイルム X-T2レビュー – 4Kミラーレス ファーストインプレッション

富士フイルムX-T2 vs ソニーα7SII — 4K対決 どちらを買う?

オリンパスOM-D E M1 Mark II

Olympus

もう一つの4Kミラーレスへの参入者はオリンパスOM-D E M1 Mark IIだ。このカメラは昨年のフォトキナで発表され、一躍脚光を浴びた。マイクロフォーサーズでビデオ機能を持つスティルカメラの位置付けではあるが、24p、DCI 4K、高データレート、良く抑え込まれたローリングシャッター現象など多くの特長を持つ。しかし、このカメラの優位点は何といってもその強力な手振れ補正機能で、広角であれば三脚やドリーいらずのショットが手持ちで撮れる。にわかには信じられないかもしれないが、ステディカムのオペレーターでさえ絶賛しているほどだ。手持ち撮影が多いなら、是非自分でチェックして欲しい。

以前の記事

オリンパスOM-D EM1 Mark IIレビュー - ファーストインプレッション

Testing the Olympus E-M1 MK II – On the Go Ep. 40 – feat. Janne Amunét

Olympus E-M1 MK II: The End of the Steadicam? – On the Go Ep. 41 – feat. Janne Amunét

 

パナソニック GH5

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2016年に最も期待されたのはGH4の後継機、GH5だ。これは去年9月に発表され、2017年の発売を予定している。

GH5はミラーレスカメラとしては初めて10ビット4:2:2 4K、4K 50p/60pをサポートしている。発売されれば、恐らく先代以上に普及し、マーケットに影響を及ぼすだろう。例えばソニーは次期モデルであろう“α7SIII”の開発に、GH5を意識せざるを得ないだろう。

GHシリーズとα7シリーズのバトルは、ビデオユーザーにとっては、その機能の進化において目が離せない。ただし、価格的にはGHシリーズはα7シリーズの半分程度であることを考えると、販売数的にはパナソニックの方が多いはずである。GH5の更なる情報が待たれるところである。

以前の記事

パナソニック GH5技術発表 - 4K/60p、4K/30p 10bit/4:2:2内部記録を実現

 

パナソニック Varicam LT

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このカメラは2016年にVaricam35の姉妹機として発表された。Varicam35よりずっと小さく、軽量で、一人で撮影することも十分可能だ。センサーや、ISO800/5000の二つのネイティブISOを持つデュアルISO機能、あるいは解像度やフレームレートなど多くが改善されている。

プロ用のシネマカメラとしては比較的安価だが、アクセサリーを付けて行くとそれなりの価格になってしまう。しかし、$16,500の価格は、オーナーカメラマンにとっては手の届く範囲だろう。

以前の記事

パナソニック VariCam LT – 小型軽量化されたハイエンド4Kシネマカメラ

Panasonic VariCam LT – Hands-On & Exclusive 4K Footage

 

キヤノン C700

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パナソニックのVaricam LTが普及価格帯に降りてきたモデルとすれば、キヤノンC700はその対極にあるモデルだろう。キヤノンのフラグシップシネマカメラとして登場したが、従来までの同社のCシリーズカメラとは異なり、オーソドックスなビデオカメラの形になった。10ビット4K、ProRes 422HQと2K 12ビット4444での記録が可能で、X-AVC とRAWでの4K 59.94p記録も可能。グローバルシャッターバージョンもあるが、ダイナミックレンジは1stop低下し14stopとなる。

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EOS C700 — キヤノンブースインタビュー

The Canon C700 meets Aston Martin – On The Go Ep. 33 – Clive Booth, Christian Anderl & Ingo Leitner

 

RED Helium 8K

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このカメラは一般に市販されているカメラでは無く、RED Heliumの白いボディを持つ20セット限定品だ。しかし、センサーのアップグレードはWeaponとEpic Wに対して可能となっている。採用されているHeliumセンサーは、従来の2倍の画素を持ち、8Kでの撮影をsuper35mmで行うことができる。また、ProRes 4K記録も可能。REDは依然としてシネマカメラの第1人者であり、2016年も、最も注目されたカメラを発表した。

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RED Weapon Helium 8Kカメラ — 白い筐体をIBCで初展示

New RED Helium 8K Sensor and Michael Bay’s Custom Camera

 

DJI Osmo RAW

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DJIのOSMOと言えば市場を驚かしてくれた製品だが、2016年にはDJI OSMO RAWが加わった。これはマイクロフォーサーズで4K RAW 撮影ができるカメラ、Zenmuse X5Rが搭載されている。このカメラは12stopのダイナミックレンジを持ち、レンズ交換が可能。また、Inspire 1ドローンにも搭載される。これは2016年で最も欲しくなるカメラと持言えるだろう。

以前の記事

DJI Osmo RAW Review – Zenmuse X5R – First Footage 

How Does the Osmo RAW Compare to Professional Cinema Cameras? 

DJI Inspire 2

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2016年最後の最も大きな発表は、ドローンではあるが、Inspire 1の後継機、Inspire 2だろう。ドローン自体も安全性や扱いやすさなど多くの改良点があったが、やはり、大きな進化はその搭載カメラであるZenmuse X5Sだろう。このカメラはマイクロフォーサーズで5.2K での撮影、ProResあるいはRAWでの記録が可能。画質は素晴らしく、ARRI ALEXAなど専用のシネマカメラに迫るほどだ。

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DJI Inspire 2レビュー - Arri Alexaの画質に迫るドローン

2016年は多くの素晴らしいカメラが発表されたが2017年はどのようなカメラが出てくるだろうか?cinema5Dは今年もカメラの新製品をレポートするので是非期待して欲しい。皆さんにとっても、今年が良い撮影ができる年でありますように。

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