2018.7.31 Olaf von Voss
2015年に設立されたドイツの会社Filestage.ioは、スムーズで簡単に使用できるレビューツールを開発している。クライアントはブラウザだけで映像を確認し、承認することができる。登録などは特に必要ない。 現在では多くのレビューツールやコラボレーションツールが存在している。しかし、2015年にFilestage.ioが創業した時、そのようなツールは無かった。 3人の創業者は代理店業務を行っており、レビューは日常業務の一部だった。使いやすいツールの開発は、このような経験で養われた直感的かつ合理化されたレビュープロセスに基づいている。 メディアとマーケティングの専門家として、私たちは日常的にクライアントのレビューを管理しなければなりませんでした。私たちは、Dropbox、Vimeo、emailなどを試しましたが、満足できる結果は得られませんでした。私たちは仕事を楽しんでいましたが、顧客のレビューを管理することはストレスを伴うものでした。 そのような背景からFilestage.ioが生まれた。これにより、クライアントとの間でメールをやり取りすることなく、ビデオ、PDF、オーディオファイルのレビューができるようになった。 Filestage.ioの主な機能 Filestage.ioを使用する場合、クライアントはもちろん、使用者はビデオやPDFのレビューを行うのにサインアップする必要はなく、リンクを送信するだけで良い。実際、いくつものサービスやアプリケーションにサインアップするのは面倒だ。月に1〜2回しか必要ないのに、いちいちサインアップするのは、やりたくない作業だ。 Filestage.ioはクラウド内のサービスのため、ブラウザ自体はユーザーインターフェイスとして機能する。前述のリンクを行うとすぐに使用できる。下はプロモーションビデオ。 プロジェクトが完了すると、クライアントや関係者に配信する。彼らはコメントを付加し、リンクを介して返信する。 リンクには、いくつかのオプションがある。レビューする人がファイルをダウンロードできるようにするか否か、暗号化(256ビットSSL)またはパスワード保護を追加するか否か、あるいはコメントを有効/無効にするかどうかなどだ。コメントを無効にすると、レビュー担当者は見ることができるがコメントはできない。リンクは、Trello、Slack、Basecampなどの他のコラボレーションツールに直接貼り付けることもできる。したがって、メールは不要だ。 クライアントや関係者は、関連するものを直接クリックし、コメントで詳しく説明することができる。コメントにファイルを添付することもでき、すべての変更はバージョン管理システムで追跡できる。すべての変更がリアルタイムで行われるため、常時、状況を正確に知ることができる。 チームの全員が承認すると、そのファイルは「承認済み」とマークされ、緑色のインジケーターが表示される。保留中のファイルにはマークが付いているので、対応が必要なファイルの概要がわかる。クライアントは、正確に伝えるため、画像や映像に直接書き込むことができる。これにより、直感的に意思を伝えることができる。 Filestage.ioはクラウド内に存在するため、特別なメンテナンスは必要無い。インターネット接続とブラウザをインストールしたノートパソコンが必要なだけだ。スマートフォンやタブレットでも確認できる。電車を待っている間に最新の編集内容をレビューする事もできる。Filestage.ioは、複雑なサインアップが不要で、メニューもシンプル、かつ過剰な機能も付いていない。本当に必要な機能のみがサポートされている。 価格 Filestage.ioは安価ではないが、クライアントや関係者が毎回使うことを考えると、導入する価値がある。年間契約の場合、月額は89ドルだ。この場合、5人のチームメンバー、合計150ファイル、100GB相当のクラウドストレージが含まれている。 さらに機能が必要な場合は、15人のチームメンバー、450のファイル、300GB相当のストレージを179ドル/月で購入できる。選択した内容にかかわらず、自分のロゴを使用したりしてビューポータルの外観をカスタマイズすることができる。これによりクライアントはすぐに探し出すことができる。 筆者にとって、Filestage.ioは役に立つツールだ。たとえば、Frame.ioは簡単なレビューだけなら複雑すぎるかもしれない。(ただし、NLE統合を使用してビデオコラボレーションを行う場合は確かに強力ではある)。 Filestage.ioは本格的な編集ではなく、単一のファイルをレビューするものだ。機能は単純だが、その目的がメインなら非常に有用なツールと言える Links: Website
続きを読む2018.7.17 Olaf von Voss
AvidはMedia ComposerのVer.2018.7アップデートをリリースした。Ver.2018.7には再生を中断せずに別のタスクを実行できる新しいライブタイムラインがサポートされている。さらに、新しいバージョンでは最大16Kの解像度で大規模なプロジェクトに対応している。 Media ComposerはAdobe Creative Cloudと同じように、毎年1回のメジャーバージョンアップではなく、年間を通して定期的にアップデートをリリースする傾向がある。同社の主力製品であるMedia Composerの新しいバージョン2018.7には、実現が遅れていた機能もいくつか含まれている。 Avid Media Composer 2018.7の概要 Media Composer Ver.2018.7の大きな特徴の1つは、16Kの映像素材をネイティブに再生し、編集できること。もちろん現在の状況から言うと、これは進みすぎているように思われるが、備えあれば憂いなしといったところだろうか。 Ver.2018.7アップデートをダウンロードして、16K 120pプロジェクトを開くことができたら驚異的ではあるが。もう1つの大きな改善点は、いわゆるライブタイムラインだ。 従来のバージョンでは、再生中に別の操作をしたら再生が止まってしまった。今回のバージョンアップで、タイムラインを再生しながらバックグラウンドで編集作業を行うことができるようになる。 メニューにアクセスしたり、アプリケーションを切り替えたり、現在のタイムラインを拡大/縮小したり、ビンを追加/削除したり、マーカーを追加したり、といった編集作業を、タイムライン再生中に行うことができる。ライブタイムライン機能は小さなアップデートのように見えるが、ワークフローや全体的なスピード向上のメリットは大きい。しかしこの機能が今まで搭載されていなかったほうが不思議だ。多くの他のNLEでは当たり前の機能だ。ディレクターが横に座っての編集などでは、必須の機能と言って良い。 このアップデートは今すぐダウンロードできる。 Media Composerは、大規模なテレビ番組や大規模プロジェクトでは依然として多く使われているので、このアップデートで恩恵を受けるAVIDオペレーターは多いだろう。 他の新機能 これらの新機能とは別に、AvidはNDI(Network Device Interface)IPのサポートなどの機能も追加している。これにより、イーサネットネットワーク上のビデオやオーディオをNDI対応デバイスに送信することができる。SDIケーブルは、もう必要ない。さらに、コンポーザウィンドウのサイズを変更できるようになった。これも今更感があるが、歓迎されるものだろう。 主な新機能のリストはこちら。 Links: Avid Blog | PDF (overview of new features)
続きを読む2017.10.31 Ollie Kenchington
先週の第3回FCPXクリエイティブサミットでFinal Cut Pro 10.4と新しいiMac Proがデモされた。プロフェッショナル向けのハードウェアとソフトウェアのロードマップに進展がありそうだ。 従来Appleがゲストを招待して行うソフトウェアのプレリリースはいつも閉鎖的で、参加者はNDAに署名していた。アップルは今年初めにiMac Proを公表したが、プロフェッショナル向けの製品になったときに更に公開するということだった。Final Cut Pro 10.4の未公開バージョンを公開したことは、新しい戦略として歓迎すべきものだ。 Final Cut Pro Xユーザーは、Alex Gollner、Chris Fenwick、Richard Taylor、Peter Wigginsの各氏を良く知っているだろう。 Final Cut Pro 10.4に関するニュースや今年後半に予定されている機能について、彼らがTwitterに投稿している。 Final Cut Pro 10.4 Final Cut Pro 10.4の新機能には以下のようなものがある。 HEVC(H.265)のサポート VRツール HDR(PQおよびHLG)のサポート カラーホイール カラーカーブ 拡張されたLUTサポート 新しいホワイトバランスツール 特定の機能にジャンプするタイムラインクリップ選択コマンド Logic Pro X対応オーディオプラグインの更新 私は多くの人々がFCP Xのカラーボードに不満を抱いていることを知っている。Appleがカラーボードにした理由は理解できないことは無い。限られたスペースのため、4つの別々のカラーホイールを配置するより、1つのボードで4つのコントロールを配置せざるを得なかったのだ。それはまた、補色関係にある色は互いに打ち消し合うということを知らないユーザーには使い難かった。しかし、もっと多くのコントロール項目が必要なため、サードパーティのカラーグレーディングプラグインが存在するようになったのはその効用かもしれない。 プロのカラリストとして、これらの新しいカラーツールはDaVinci Resolveから乗り換えるほどのものではないが、カラーグレーディング用の予算を持たない小さな仕事のプライマリーバランスを改善するには良いかもしれない。新しい”Hue vs Hue”と”Hue vs Sat”コントロールでは、Final Cut Pro XのX-Rite Colorchecker Videoチャートを使用して時間を節約することができる。 iMac Pro もう1つの大きなニュースは、Final Cut Pro 10.4のデモが、まもなく発売される新しいiMac Proで行われたことだ。Appleによれば、Appleは8K ProRes 4444とRaw 4K R3Dメディアをレンダリングなしにリアルタイムで再生することをデモした。この新しいiMacのパフォーマンスは驚くべきものがある。したがって、これらのレポートは間違いなく大きな反響を呼ぶだろう。 Apple Final Cut ProのWebページはこちら
続きを読む2017.10.4 Yossy Mendelovich
ブラックマジックデザイン(Blackmagic Design)は、FCP 7ユーザーがResolveに移行するのに役立つチュートリアルビデオをリリースした。Resolveが次の業界標準のプロフェッショナルNLEになるための有益なツールとなるだろう。 Appleが新しいMacOS、High Sierraを発表し、Final Cut Pro 7は終焉を迎えたと言える。多くのエディターが新しいプロフェッショナルNLEプラットフォームへの意向を強いられるだろう。 ブラックマジックデザインは、これを機に、FCP 7からDaVinci Resolve 14に移行するためのビデオをリリースした。 主にFCP 7ユーザーを対象としているが、ビデオは他のNLEユーザーにもアピールしているようだ。 GUI(グラフィカルユーザインタフェース)は、FCP XではなくFCP XとPremiere Proの両方を連想させるように見える。マグネチックタイムラインのないFCP Xのようだ。 同社は、このチュートリアルの目的は、FCP 7ユーザーが同様のインターフェースを使用して、Resolveへの移行を支援することであると説明している。しかしよく見ると、FCP XとPPにも適用されている部分があるようだ。 新しい機能には、パフォーマンスの向上とオーディオのポストプロダクションスイートFairlightが含まれている。さらに、DaVinci Resolve 14には、自動顔認識とそのトラッキングなど、エディターやカラーリスト用の新機能が多数含まれている。 The Fairlight platform inside DV Resolve. A Fully functioning DAW (Digital Audio Workstation) for recording, enhancing and mixing audio tracks. Face refinement filter tracks faces in Resolve Studio. It is really amazing taking into consideration FCPX lacks the option of tracking unless third party plugins are used. さらに、DaVinci Resolve Studioは、フィルムグレインエミュレーション、フレア、正確なフィルタなどの優れた機能を提供する。 ブラックマジックデザインは、NLEを替えることは離婚して再婚するようなことと知っており、それには大変な勇気が必要だ。多くのFCP 7ユーザーは、FCPXへの移行を迷っているが、同社はこれを機会にResolveへの意向を期待している。 業界標準のカラーグレーディングスイートを搭載したNLEプラットフォームと、確固とした技術的機能を備えた最先端のDAW(Digital Audio Workstation)は、DaVinciを今やプロフェッショナルNLEの座へと押し上げている。 価格に関しては、スタジオバージョンはわずか299ドルで、クラウドベースのサブスクリプションプランの年間費用よりも少なく、またFCP Xと同価格だ。
続きを読む2017.9.27 Fabian Chaundy
グラスバレーEDIUS 9は、国内で広く使われている編集ソフトウエアの最新バージョンで、今回のバージョンアップで、完全なend-to-endのHDRワークフローがサポートされた。 EDIUSはグラスバレーの製品だが、かつてはPremiere Proのプラグインからはじまっている。 それから12年を経過して、EDIUSはIBC 2017でEDIUS 9を発表するに至った。(グラスバレーのIBC2017出展概要はこちら) 海外での知名度はそれほど高くないかもしれないが、EDIUSは放送の世界で広く使われており、日本の放送関連会社の90%が採用している。EDIUSは、当初より様々なビデオフォーマットのネイティブサポートをコンセプトにしており、当初から様々なビデオフォーマットを変換無しで直接タイムラインに配置できるのが特長だ。 また、EDIUSは、非常にシンプルなデザインをベースにしており、ジャーナリストや基本的なビデオ編集作業を行う放送局のユーザーなど、編集がメインの業務でないユーザーでも、使い方のトレーニング無しに、すぐに使うことができる。更に、EDIUSは独自のハードウェアを必要とせず、完全にソフトウェアベースであり、強力なビデオカードが無くてもCPUパワーだけで基本的な編集ができてしまう。 IBC 2017で発表されたEDIUS 9は、完全なHDRワークフローをサポートしており、BT-2020をサポートしたタイムライン、カラーコレクション、YouTube HDRや放送仕様のフォーマットでのエクスポートが可能としている。 さらに、EDIUS 9はキヤノンC200で採用されたCinema RAW Lightフォーマットなど多くのカメラフォーマットをサポートし、放送局だけでなく、プロフェッショナルな映画制作にも適している。 EDIUSは、一度購入すると期間制限なしに使用できるライセンス方法で販売されている。用途に応じて選択できるマルチユーザーライセンスがあり、基本的なEDIUS Proは$ 499、拡張版のEDIUS Work Groupバージョンは999ドルで販売される予定。(日本国内価格は未発表だが、2017年9月1日以降にEDIUS 8を購入したユーザーは、EDIUS 9へのフリーアップグレードが可能。またアップグレード用パッケージも販売予定)プラットフォームは、従来通りWindowsのみのアプリケーションとなっている。EDIUS 9は11月に発売される予定だ。
続きを読む2017.9.15 Adam Plowden
最新のAdobe CCアップデートでは、改良されたレスポンシブデザイン機能、直感的なモーショングラフィックス、能率的なオーディオツールが追加されている。 Adobe Premiere Pro CC 最新のAdobe CCアップデートにより、Premiere Proは複数のプロジェクト間での同時編集を可能とし、ユーザーはシーケンスのコピー、編集、複数のプロジェクト間での共同作業やプロジェクト共有に柔軟に対応できるようになった。以前は、Premiere Pro CCは一度に複数のプロジェクトを開くことができず、ユーザーはプロジェクト全体、あるいはシーケンスをインポートする方法しか用意されていなかった。この改善により、プロジェクトで個別に作業するよりはるかに簡素化され、効率的な作業が可能になった。 同時に共有するプロジェクトにアクセスし、作業する機能が用意された。大規模な制作や複数のエピソードやシーケンスを含むプロジェクトでは、同時に編集を進めることができ、編集時間と全体的なワークフローを改善できる。読み取りのみ、あるいは編集まで可能など、ユーザーに応じて特定のアクセス権を付与できるが、これはCCT(グループ向け)およびCCE(企業向け)ユーザーのみ利用できる。 新しいAdobe CCアップデートでは、Premiereのバーチャルリアリティと全方位ビデオ機能の改善もされている。これには、VR環境でのトランジション、タイトル、オリエンテーションベースのオーディオが含まれる。注目される改良点はAdobe Immersive Environmentだ。プロジェクトを完成させてエクスポートする前に、編集者はタイムライン上でVRヘッドセットを使用して確認することができる。キーボードのショートカットを使用して、リアルタイムで確認しながら修正することもできる。ステッチメディアとステレオスコピックメディア間でVRタイムラインに適用されるエフェクトも、醜い効果や継ぎ目が見えないように改善されている。 Premiere Pro CCのEssential Graphicsパネルも改良された。レスポンシブデザイン機能は、アニメーションキーフレームのイン/アウトに影響を与えずに、グラフィックやテキストの変化に直感的に対応する。エフェクトを実装するため、複数のグラフィックスレイヤーを同時に編集することもできる。フォントをお気に入りに登録し、プログラムモニターでプレビューすることもできるようになった。レスポンシブデザインは、Adobe Stockで提供される多くのモーショングラフィックステンプレートと連携して機能する。 Adobe After Effects CC After Effects CCのアップデートでは、JSONデータファイルを使用したエフェクトとアニメーションの統合が強化されている。これらはネイティブにプロジェクトにインポートすることができ、infographicsで使用されるようなグラフやチャートを作成する。データストリーム内の補間は、エフェクトパラメータをデータグループに単純にピックウイップすることで自動的に実行され、より高速かつ効率的なアニメーションを実現する。 After Effects CCのパフォーマンスも改善され、Mercury GPUエンジンはレンダリング時にモーションブラー、レイヤー変換、重いエフェクトを加速する。これは、統合された3DアプリケーションCinema 4D Liteを使用してAfter Effectsのコンポジションで3Dオブジェクトを合成する際に便利な改良点だ。 After Effects CCのその他のアップデートでは、図形のパスポイントをシェイプ、レイヤー、エフェクトにアニメートし、新しいデータ駆動機能にリンクする機能がある。キーボードショートカットのマッピングも視覚的に改善されており、Premiere Pro CCのフォントメニューやVR編集と同じ改善が見られる。 Adobe Audition CC Adobe Audition CCには、ダイアログなどのサウンドが発せられると、音楽の音量が自動的に下がるAuto-Duckingなど、いくつかの更新された機能がある。ソフトウェアはダイアログを検出し、音楽の音量に対してそれを測定し、自動的にタイムラインで音楽の音量を落とす。キーフレームのように、フェードの応答性や感度などのパラメータを調整できるが、処理時間は極めて短い。 その他のアップデートでは、ミックスダウンのパフォーマンスが向上し、以前のCCバージョンより400%速い処理ができるようになったと同時に、タイムラインで再生中にエフェクトやパラメータを変更することもできる。 全体的に見ると、このAdobe CCのアップデートでは、Adobeの多くのユーザーにとって有益な、直感的な改良が数多く追加されている。新しい機能とアップデートの詳細については、こちらを参照していただきたい。また、こちらでAdobe CCサブスクリプションにサインアップできる。 Adobe CCのWebサイトはこちら。
続きを読む2017.9.8 Adam Plowden
ブラックマジックデザインのDaVinci Resolve 14は、編集機能、フェアライトオーディオエンジンのサポート、カラーグレーディングツールの3つのアプリケーションを統合し、迅速なポストプロダクション処理を可能とする。 このアップデートでは、タイムラインのスクラブやJKLショートカットで、最大10倍のパフォーマンスとレスポンスを提供する新しいビデオ再生エンジンとなる。 H.264や4K、あるいはマルチカメラシーケンス処理などCPU / GPUをフルに使用するような重い処理の場合、16ビット浮動再生によりタイムラインやプレビューウィンドウでのビデオクリップの再生をスムーズに行うことができる。 ワークフローを簡素化するため、ブラックマジックデザインは業界標準のFairlight AudioエンジンをDaVinci Resolve 14に搭載し、ソフトウェア内で何百ものオーディオトラックをミックスすることができるようになった。また、3Dパニングによるモノラルから最大22.2のサラウンドサウンドに対し、イコライゼーション、圧縮とダイナミクス、オートメーションおよびマスタリングツールを使用することにより、臨場感あふれるオーディオの再生が可能となっている。 カラーリスト向けには、新しいスタビライザーを含む20以上のエフェクトが追加された。また新しい効果として、face refinement filterが搭載された。これは顔の特徴を自動的に認識し、追跡し、ロトスコーピングによらず、肌の色調を調整し、自然な色を加え、目を明るくすることができる。 コラボレーション機能により、エディター、カラーリスト、およびミキシングエンジニアは、同じプロジェクトファイルで同時に作業することができる。他の人が作業しているクリップを使用したり、チャットクライアントを使用して、他の作業者と進行状況を話し合ったりすることもできる。大規模なチームでの制作の場合、リアルタイムでシーケンスを同時に処理できるので、チームメンバー間で行ったり来たりといった時間の無駄が省ける。違った変更が行われると、シーケンスを比較してマージすることもできる。 色分けされたタイムライントラック、UnDo履歴、歪みやデヘイズエフェクトなど、新しいアップデートには他にも多くの便利な機能がある。 Blackmagic Design DaVinci Resolve 14はこちらから無料でダウンロードできるが、リリースされた直後なので、バグなどの問題がある可能性がある。また、新機能の一部は、DaVinci Resolve Studioバージョンでしか利用できないものもある。DaVinci Resolve Studioバージョンは33,980円 (税別)。 ブラックマジックデザインのWebページはこちら。
続きを読む2017.8.28 Olaf von Voss
Appleからメールが届いた。次期macOS High Sierraにアップグレードすると、Final Cut Pro 7は起動しないとのこと。 いよいよFinal Cut Proとのお別れの時が近いようだ。 RIP Final Cut Pro 7 いよいよその時が来たようだ。Final Cut Pro 7は正式には死んでいると言ってよい。2011年に導入されたFinal Cut Pro Xに逆らってFCP7を使い続けているユーザーは、いよいよ決断を迫られそうだ。結局のところ、Final Cut ProXの導入後、Final Cut Pro 7は6年間生き延びた。Appleが長らく躊躇していたのはおそらくFCPXの不評だったのだろう。いずれにしても、決断する時が来たようだ。 Final Cut Pro 7は終了 Appleからのメールをまだ受け取っていないなら、何が起こっているのか分からないと思う。以下が、Appleの公式発表だ:(日本語Webページはこちら) Dear …: Our records show that you may be using applications included in Final Cut Studio. We wanted to share some important compatibility information about these applications and macOS High Sierra, which will be available this fall. Older versions of Apple pro video applications — including applications in Final Cut Studio — will not launch on a computer running macOS High Sierra. New versions of Apple pro video applications — including Final Cut Pro X, Motion 5, and Compressor 4 — are compatible with macOS High Sierra. You can purchase these applications on the Mac App Store. You can learn about the transitioning from older versions of Final Cut Pro to Final Cut Pro X here. For more information about compatibility of Apple pro applications on macOS High Sierra, please view this support article. Sincerely, Apple 要約すると、Final Cut Studioのアプリケーションを含む古いバージョンのAppleプロビデオアプリケーションは、次期macOS High Sierraでは起動しないとのこと。Final Cut Pro X、Motion 5、およびCompressor 4を含むAppleプロビデオアプリケーションの新しいバージョンはHigh Sierraと互換性があるので、App Storeで購入してくれとの内容だ。 Final Cut Pro 7を使用しているユーザーにとって、これは最悪のニュースに他ならない。しかし、それは時間の問題だったのも確かだ。Final Cut Pro 7の後継であるFinal Cut Pro Xは、バージョン10.3.4に達しており、リリース当時の状況からはかなり進化している。しかし、AppleのNLEに固執しないなら、多くの選択肢がある。 NLEの選択肢 今は、昔のようにAppleとAvidだけではない。本当に良いNLEソリューションを搭載している製品が多くある。 1990年代の初めから着実に進化してきたAdobe Premiere Proはその筆頭だろう。 Blackmagic DaVinci Resolveも最近進化が著しい。これには、NLE機能だけでなく、本格的なカラーグレーディング機能も搭載されている。 A few alternatives to Final Cut 7. クラシックな編集なら、Avid Media Composerがいまだにその存在を主張しているが、やはりPremiere Proの進化が目覚ましい。 それ以外では、Blackmagic Designの DaVinci Resolveも注目の的だ。業界標準のカラーグレーディングスイートが元になっているが、NLE機能も追加された。バージョン14では、完全なオーディオエディタもサポートされる。特筆すべきは、多少の制限があるが無料だということ。全パッケージを希望する場合は$ 299だ。 Blackmagic Designのビジネスモデルに影響されてか、Avidは同社のMedia Composerの無料版も提供している。スペインのSGO社も、無料のMistika Insightを提供している。更に、GrassValleyのEdiusやVegas Proなど、他の有償アプリケーションも販売されている。 もちろん、AppleのFinal Cut Pro Xで問題ないなら、その選択肢もある。 まとめ このように選択肢は多くある。ただ、まだFCP7プロジェクトがパソコンに存在するなら、それらのプロジェクトを今後開ける機会があるかどうかを再確認しておくべきだろう。何故なら、FCP7のファイルはFinal Cut Pro Xでは開けないからだ。MacOS High Sierraにアップグレードすると、再び開くことはできない。もちろん、High Sierraにアップデートしないという手もあるが、それは問題を先送りするだけだ。 いずれにしても、このソフトウェアに別れを告げるのは感慨深い。 Final Cut Pro 7は2008年のインディー映画革命の時代に、キヤノン5D Mark IIとともに一世を風靡した編集ソフトだ。改めて感謝したい。 リンク: Avid Media Compser | Final Cut Pro X | DaVinci Resolve | Premiere Pro |EDIUS Pro | Mistika Insight
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