2019.4.24 Jakub Han
フジノン Premistaは、ラージフォーマットセンサー対応の2本の新しいシネズームレンズを発表した。標準の28-100mm T2.9ズームと望遠80-250 T2.9-3.5ズームがあり、どちらも今年中に発売される予定。 NAB2019で富士フイルムにインタビューした。 最初のニュース記事にあるように、フジノンはPremistaと名付けられた2本の新しいラージフォーマット用シネズームズームレンズを発表した。これらのズームレンズは、ケラレのない最大46.3 mmのイメージサークル(対角)をサポートしている。どちらもPLマウントとなっている。 FUJINON Premista – large format cine zoom lenses Premistaという名前は、「プレミアム」と「VistaVision」という言葉の組み合わせに由来している。これは、50年代にParamountによって作成された35mmフィルムのワイドスクリーン版だ。ラージフォーマットセンサー対応で高品質の光学系を意味する。 フジノンがこれらの新しいレンズを導入する理由は映画撮影技術の最新動向による。RED、ソニー、キヤノン、ARRIなど多くのカメラメーカーはフルフレーム、あるいはフルフレームセンサーより少し大きいセンサーを搭載したカメラを導入しだした。 フジノンは2年間に渡りシネママーケットの傾向を見た結果、ラージフォーマット用ズームレンズを発売することを決定したのだ。 FUJINON Premista – large format cine zoom lenses have PL mount 標準の28〜100mmズームは、ズーム全域でT2.9と一定のT値を持つ。 80-250mm望遠ズームは、約200mmまでT2.9一定で、それ以降はT3.5まで変化する。レンズの重量と大きさ、更には価格とのバランスを考慮した結果で、仮に全域を一定のT値にするとこの大きさ、重さ、価格では実現不可能だっただろう。 FUJINON Premista Specifications 28-100mmの標準ズームは2019年8月に発売される予定。もう一つの80-250mm望遠ズームは今年中に発売予定とされているが、詳細の時期は未定。 FUJINON Premista 80-250mm T2.9-3.5 価格は両方とも1本あたり約38,000ドルのため、主な顧客はレンタルハウスになるだろう。フジノンはすでにレンタルハウスから良い反応をいただいていると述べている。なお、これらのレンズは予約注文可能だ。
続きを読む2019.3.14 Jakub Han
SLR Magicは2本の新しい超広角シネマレンズをリリースした。APS-Cセンサー用の12mm T2.8とフルフレームセンサー用の15mm T3.5だ。また同社は富士フイルムXマウント用のマイクロプライムもリリースした。 香港を拠点とするレンズメーカーSLR Magicは、非常に手頃な価格のマニュアルレンズのメーカーとして知られている。 「MicroPrime」と呼ばれる同社の動画用レンズラインアップは現在Eマウントバージョンで発売されている。これらのシネマレンズの中には、マイクロフォーサーズマウント用のものも存在している。 そして今回SLRマジックはユーザーの要望に応え、富士フイルムXマウント用のMicroPrimeシネマレンズを発売する。 富士フイルムXマウント用マイクロプライムシネレンズ 富士フイルムのミラーレスカメラは、映像クリエーターに好評だ。同社のAPS-Cカメラは、高いフレームレートと解像度、高いビットレートでの10-bit 4:2:2レコーディング、そして全体的な使い勝手の良さなど、ユーザーの要求に応えたものだ。X-T3のレビューはこちら。 これを見てSLR Magicは既存のMicroPrime Eマウントラインアップ全体をXマウントに移植することを決定した。Xマウント用に下の7本のレンズが用意される。 12mm T2.8 15mm T3.5 18mm T2.8 25mm T1.5 35mm T1.3 50mm T1.2 75mm T1.5 これらすべてのレンズは完全なマニュアルレンズだ。これらのレンズは全て82mm径のフィルタースレッドを備えている。またすべてのレンズは0.8Modのギアリングを持ち、形状と重量がほぼ同じに作られている。これらのレンズは12mmを除き、すべてEマウントのフルフレームバージョンと同じ焦点距離だ。 12mmはAPS-Cセンサーのみに用意される。これにより、XマウントAPS-C対応レンズが大幅に強化される。 超広角マイクロプライムシネレンズ 12 mm T2.8 MicroPrimeシネレンズは、前述したようにAPS-Cセンサーのみに対応しているため、フルフレームのα7シリーズミラーレスカメラではケラレが発生して使用できない。 そのため、SLR Magicは、Eマウントフルフレームセンサー対応の新しい15mm T3.5シネレンズも発表した。わずかな設計変更と光学的に最適化することで対応している。 Technical specs of SLR Magic MicroPrime cine lens range. Source: SLR Magic これらすべての新しいSLR Magic MicroPrimeシネレンズは現在発売済みとなっている。焦点距離が18mm以上の場合、1本につき599ドル。 12mm T2.8(APS-C)と15mm T3.5(フルフレーム)の価格は、499ドルだ。 レビューの予定 cinema5Dではこれらの新しいレンズのレビューを近く予定している。富士フイルムX-T3と組み合わせたレビューを行う予定だ。
続きを読む2019.1.31 Olaf von Voss
筆者は2018年9月にsuper35mmセンサー用のキヤノン50-1000mmシネサーボレンズを使う機会があった。このレンズは巨大で重く、高価なものだが、この焦点範囲と全体的な性能を考えると、実はかなりコンパクトなレンズだ。 キヤノン50-1000mmを使うことになったのは次のようないきさつだ。Ivo Nörenberg氏が小型軽量で広い焦点範囲を持つ、野生動物を撮影するためのズームレンズを提供してくれないかとキャノンに頼んだことから始まる。キヤノンはその申し出を受け入れ、50-1000mmシネサーボを提供してくれた。長さ40.4 cm、重さ6.6 kgのこのズームレンズは、20:1のズーム範囲、ズーム、アイリスとフォーカスリング、および1.5倍のエクステンダーを装備する。このレンズ1本で野生動物を撮影することができる。 我々はこのレンズをsuper35mmセンサーを搭載したソニーFS7にマウントして撮影した。FS7はシネマティックな映像を撮ることができるコンパクトなカメラで、この組み合わせで従来の2/3インチ放送用カメラの代わりとしたのだ。 16:9モードでは、23.087 x 12.970 mm(26.481 mmイメージサークル)のセンサー領域をカバーする必要があるが、キヤノン50-1000 mmレンズは31.4 mmイメージサークルを持つため問題ない。 キヤノン50-1000mmシネサーボレンズの概要 撮影場所はスペイン南部のアンダルシア(Andalusia)で、美しいところだ。我々はプライムレンズを装着した数台のソニーFS7 Mark IIを用意した。多くのキヤノンLレンズといくつかのシグマArtレンズも使用した。 FS7 Mark IIの内蔵可変NDフィルターは、浅い被写界深度で撮影するのに最適だった。 一方キヤノン50-1000mmを装着したFS7 (Mark I)は、レンズを常に取り付けたままにしていた。レンズサポート、ズームハンドル、リモートフォーカスホイールをいちいちセットするのは時間がかかり面倒だったからだ。そのため、1つの大きなフライトケースに収納した。特定の焦点距離でこのレンズが素晴らしい浅い被写界深度の映像を見せてくれるので、カメラに可変NDフィルターは必要なかったのだ。 The whole setup consists of a remote zoom handle and a remote focus wheel. カメラの持ち運びは2人がかりだが、一度セットしてしまえば、通常のENGカメラと同様、1人のカメラマンですべての作業ができる。1000mm近くの焦点距離では、被写体のクローズアップショットを簡単に撮ることができる。他のカメラがフレームに入らないようにするため、このレンズを搭載したFS7は近くの丘の上に据えた。 キヤノン50-1000mmの性能 このレンズを使いこなすには、ある程度の練習が必要だ。これほどの長い焦点距離のレンズでは、わずかな揺れでもかなり影響する。しっかりした三脚が必須で、今回使用したSachtler Studio 9+9フルードヘッドとSachtler Cine 2000の脚はこれに応えてくれた。なお、1000mmのレンズを操作しながら同時に動いている被写体にフォーカシングするのはかなり難しい。 このレンズはT5.0-8.9で、これは必ずしも明るいレンズとは言えないが、これほどコンパクトに仕上がっていることを考えると仕方ないだろう。1000mm近辺ではT8.9まで落ちるので、ズームインするとかなり強いf-dropが発生する。最初にアイリスをT8またはT11に設定するとこれを回避できる。 T8は映画的な焦点距離の映像ではないように思われるかもしれないが、焦点距離が長いのでT11まで絞り込んでも被写界深度は十分浅いのだ。これが、FS7 Mark Iの(バリアブルではなく)通常のNDフィルターで良かった理由だ。比較的絞りを開け気味に撮らなくてはならないのでMark IIの可変NDは必要なかった。 このレンズは同焦点レンズだ。即ちズーム範囲全体でレンズの焦点が一定となる。例えば1000mmでフォーカスを合わせ、その後ズームアウトしてフレーミングできるので大変便利だ。ただし最短合掌距離は3.5mで、これもまたこのレンズの性格を表している。 このレンズは更に1.5倍のエクステンダーを装備している。これにより1000mmの焦点距離では1500mmになる。もちろん、50mm端も75mmになる。 光学収差も非常にうまく処理されており、周辺でも実に素晴らしい画質を提供する。ズーム範囲全域にわたって4K撮影に耐える光学性能を持っている。 レンズのマウント フランジバックの調整も可能だ。これにより、さまざまなカメラのフランジに対応できる。これは放送用レンズでは一般的な機能で、50-1000mmレンズにも採用されたのは放送用レンズも手掛けるキヤノンならではだ。 Vocas E-mount/PL mount このレンズはEFまたはPLマウントの選択ができる。マウントはキヤノンの認定サービスで交換可能だ。 EマウントのFS7には、Vocas のE-PLアダプターを使用してマウントした。レンズをカメラにマウントする場合、レンズが重いのでマウントを破損しないよう注意が必要だ。また頑丈な19mmロッドが必要となる。 FS7はこれほど重いレンズを支えるようには設計されていない。 Vocasアダプター自体はトップマウントプレートで支えられている。 サーボを使う キヤノン50-1000mmはレンズの側面にENGレンズのようにモーターボックスを装備しており、ズーム、アイリス、フォーカスの3つのサーボが内蔵されている。今回はアイリスをマニュアルで操作しながら、フォーカスとズームは外部コントロールを使用した。 Note the two connected cables to the servo box for both focus and iris. スムーズなズームが必要な場合、ズームサーボハンドルは必須だ。レンズ自体のズームレバーは三脚に乗せた場合、届かないためだ。リモートフォーカスホイールがレンズの大きなフォーカスリングの代わりになる。ちなみに、フォーカスリングはハードストップになっており180度回転する。各サーボは手動操作も可能だ。 無線でのフォーカスシステムを使う場合は、モーターユニットを取り外すことができる。 フォーカスリングには0.5ピッチと0.8ピッチのギアが刻まれているが、ズームとアイリスリングは0.5ピッチのギアのみとなっている。 FS7で使用する場合、レンズはサーボ用の外部電源を必要とするため、標準の12ピンカメラインターフェースケーブルでレンズとFS7拡張ユニットのHiroseコネクタを接続する。この接続によりカメラのREC ON/OFFをズームハンドルで行うことができる。 主な仕様 以下はレンズの主な仕様。 モデル名:CN20×50 IAS H/E1(EFマウント)/CN20×50 IAS H/P1(PLマウント) マウントタイプ: EF/ PL ズーム比:20倍 焦点距離範囲:50〜1000mm、75-1500mm(1.5倍エクステンダ時) 最大口径比:50〜560 mmでT5.0/1000mmでT8.9 75〜840 mmでT7.5(1.5倍エクステンダ時)/1500mmでT13.35(1.5倍エクステンダ時) 絞り羽根:11枚 画角(アスペクト比1.78:1寸法24.6×13.8mm): 50mmで27.6°x 15.7° 1000mmで1.4°x 0.8° 75mmで18.6°×10.5°(1.5倍エクステンダ時) 1500mmで0.9°x 0.5°(1.5倍エクステンダ時) 画角(アスペクト比1.9:1、寸法26.2×13.8mm): 50mmで29.4°x 15.7° 1000mmで1.5°x 0.8° 75mmで19.8°×10.5°(1.5倍エクステンダ時) 1500mmで1.0°x 0.5°(1.5倍エクステンダ時) 最短合焦距離(画像平面から):3.5m 最短合焦距離でのオブジェクト寸法(アスペクト比1.78:1寸法24.6×13.8mm): 50 mmで139.3 x 78.1 cm 1000mmで7.3×4.1cm 75 mmで92.9 x 52.1 cm(1.5倍エクステンダ時) 1500mmで4.9×2.7cm(1.5倍エクステンダ時) アスペクト比1.9:1寸法26.2×13.8mm 50 mmで148.3 x 78.1 cm 1000 mmで7.8 x 4.1 cm 75 mmで98.9 x 52.1 cm(1.5倍エクステンダ時) 1500 mmで5.2 x 2.7 cm(1.5 xエクステンダ時) フォーカス/ズーム/アイリスギア: フォーカス:0.8 / 0.5 ズーム:0.5 アイリス:0.5 前玉径:136mm 寸法(W×H×L): 175.0×170.6×413.2mm 質量: 約6.6kg 短所 完璧なものは存在しない。このレンズはできるだけコンパクトに設計されているので、欠点も見受けられる。この50-1000mmシネズームズームレンズに関しては、最も気になるのはフォーカスブリージングだ。例えば850mmで撮影中にフォーカスを変えると、フォーカスブリージングが非常に目立つ。 フォーカスブリージングとは、フォーカスを合わせるとズームしているかのようにフレームが変化すること。これをなくすには、更に複雑なレンズの内部設計が必要になる。その結果はるかに大きく重いものになるだろう。その意味ではこのフォーカスブリージングは必要な妥協と言える。 また、当然ながらこのレンズには手振れ補正機能は付いていない。このような長い焦点距離のレンズはほとんどの場合三脚で使用するからだ。また先にも書いたが、確かにこのレンズは重いが、この焦点距離と性能を考えれば十分小型軽量と言える。 最後になるが、このレンズは高価で、FS7の約10倍の価格だ。レンズをカメラに取り付けるのではなく、カメラをレンズに取り付けるといった感覚だ。 まとめ このレンズを使った撮影は実に楽しかった。すぐに使いこなせるものではないが、しかし慣れれば実に快適な撮影ができる。焦点距離と光学性能は実に印象的で、50m先からも素晴らしいクローズアップが撮れる。 It’s Chuck Norris approved! このレンズはもちろんENGスタイルの撮影向きではない。しかしこの焦点距離のレンズとしては、かなり機動性が高い。フォーカスブリージングは妥協点ではあるが、それなしに20倍ズームをこのサイズで作るのは不可能だろう。 通常、筆者はズームレンズをあまり使わないで、明るいプライムレンズを使うことが多い。しかし、このキヤノン50-1000mmは実に楽しかった。このレンズ無くしては、今回のショットは撮れなかっただろう。 キヤノンのWebサイトはこちら。
続きを読む2018.8.27 Tim Fok
SLR MagicはソニーEマウント用の新しいレンズを発表した。 50mm f/1.1 Cine Version IIはマニュアルのコンパクトな映画/写真用レンズだ。 Cinema5Dでは3年前に前身のSLR Magic 50mm f / 1.1をレビューしている(英語)。最初のレビューで、いくつかのレンズの光学的欠陥を発見した。その結果、SLR Magicは生産を停止し、これらの欠点を改善したレンズをリリースした。 新しい50mm f/1.1 Cine Version IIは光学的にさらに改善されたとアナウンスされている。 レンズ枚数を増やしており、細部にわたりパフォーマンスが向上している。 version IIのレンズは、6群7枚のレンズ構成で、絞り羽数は13。 前モデル同様、50mm f / 1.1 Cine Version IIは完全マニュアルで、ギア付きのフォーカスリングと絞りリングを備えている。 以下はSLR Magic 50mm f / 1.1 CineバージョンIIの仕様 マウント:Eマウント フォーカスタイプ:マニュアル 焦点距離:50mm 最大絞り:f / 1.1 最小絞り:f / 16 最短合焦距離:0.50m 絞り羽根数:13 フロントフィルター径:Φ52 レンズコーティング:マルチコーティング レンズ構成:6群7枚 寸法:L 60.5mm x W 64.0mm 重量:450g 価格は前モデルと変わらず399ドル(割引価格で入手できる)。以下のリンクから予約できる。
続きを読む2018.4.8 Jakub Han
NiSiは、フルフレームセンサー用F3シネマプライムレンズを発表した。セットには、25mm、35mm、50mm、75mm、100mmのレンズが含まれる。同社はNAB 2018で出展する予定。 NiSi F3 cinema lens set. Source: nisifilters.com NiSiは中国の会社で、これまで光学フィルターで知られていたが、このほどフルフレームシネマプライムレンズのラインアップを発表した。 Set F3と名付けられており、25mm/T2.1、35mm/T2.0、50mm/T2.0、75mm/T2.0および100mm/T2.0が含まれる。 今夏に18mmの超広角フルフレームレンズが追加される予定で、F3レンズのラインアップが完成する。マウントはPL、キヤノンEF、ソニーEが選択できるので、ほとんどの映像制作者のニーズに対応できる。 46.5mmフォーマットのセンサーをカバーしているので、ARRI Alexia LF、RED Monstro VV、Panavision DXL2、SソニーVenice、キヤノン C700FFなど最新のフルフレームシネマカメラで使用できる。NiSiは、F3レンズは今後発売されるフィルムカメラにも使用できるとしている。 NiSi F3 75mm cinema lens. Source: nisifilters.com NiSiのF3レンズは、高度な解像度と分散制御、最適化された画像のコントラストとフレアを実現している。また、柔らかいボケを伴った撮影も可能になる。 NiSi F3レンズの非常に実用的な面は、すべて同じ物理的特性を持っていることで、これによりレンズの交換が非常に効率的になる。フロント径は95mmで、長さ(フロントからPLマウントまでのフランジ)は117mm。すべてのレンズには、IRISリングは12枚の絞り羽根をもち、回転角は70度で統一されている。また、フォーカスリングは270°回転する。重量は1120〜1330グラムとなっている。 NiSi F3 Cinema Lenses Specs. Source: nisifilters.com さらに、NiSiは、F3レンズが優れた軸上収差および横収差性能を実現するアポクロマート光学設計を採用したと述べている。紫色や緑色のフリンジングは、合焦とボケどちらでも最小限に抑えられている。 F3シネマレンズに加え、同社はallure mist white/blackとallure streakフィルターも新たにリリースする。 同社はNAB 2018にF3レンズを出展する予定なので、実際に手にとって確認することができる。英国のmftservicesウェブサイトによると、これらのレンズの価格は、35mm、50mm、75mmが約2,950ドル、25mmと100mmは約3,514ドルとされる。セットでは約15,879ドルとなる。発売時期は、現在予約可能で、2018年5月に納品される。 NiSi F3 Cinema Lenses Set. Source: nisifilters.com まだテストしていないので、どの程度の光学品質や実力があるのか分からないが、他のシネマレンズと比較することは興味深い。
続きを読む2018.2.13 Olaf von Voss
シグマは、フルフレームレンズARTのラインナップに更に明るい超広角ズーム、Sigma 14-24mm f / 2.8 DG HSM Artを追加した。以下、詳細を見てみよう。 新しいレンズは既に発売されている12-24mm f / 4 DG HSM Artほど広角ではないが、1stop明るくなっている。低照度での撮影用に明るい広角レンズをお探しなら14-24mm f / 2.8はお勧めできる1本だ。 Sigma 14-24mm f/2.8 DG HSM Artの概要 このレンズが無ければ、ワイドショットで撮る場合、1stop暗いレンズを使うか、14mm f/1.8 DG HSMアートレンズなど単焦点レンズを使うしかなかった。同社はこれに対し、14-24mm、24-35mm、24-70mmのf / 2.8ズームのフルラインナップを完成させた。これら3本のレンズは、フルフレームセンサー対応(DGがそれを示している)で、3本とも定評あるARTシリーズだ。なお、24-35mmは更に明るいf/2となっている。 Sigma 14-24mm f/2.8 Artは高解像度を誇り、50メガピクセル以上の解像度を持つカメラに対応できる。即ち、8Kにも対応できるスペックだ。内部的には、各3枚のFLDとSLDレンズが3枚の非球面レンズと組み合わされている。大口径非球面レンズは色収差を低減している。他のARTシリーズ同様、ズーム領域全体で歪みを最小にしており、非常に鮮明な画像を実現する。更に、高速オートフォーカス(HSM)も搭載されている。 また、マウントやリングに特殊なシーリングを施した防塵構造のため、屋外での撮影も安心できる。 価格と発売時期 このレンズは明らかに写真用のレンズであり、シネレンズではない。前面の形状から分かる通り、ねじ式のフロントフィルタを取り付けるのは難しい。将来シネマバージョンが発売されると嬉しいのだが、24-35mm f/2のシネマバージョンがすでに発売されているので期待したいところだ。 Photo and cine version of the 24-35mm lens. Sigma 24-24mm f/2.8 DG HSM ARTはまもなく発売の予定。他のシグマレンズと同様、このレンズはキヤノン、ニコン、シグマの各マウントで提供される。以下は主な仕様。 レンズ構成: 11群17枚 絞り羽根数:9枚(円形絞り) 最大撮影倍率:1:5.4 サイズ:96.4 mm x 135.1 mm 重量:1,150g まお同社は、”フロント変換サービス”という新しいサービスを提供している。 カットした円形の専用部品に交換することで、マルチカメラ撮影におけるレンズ同士の干渉を最小限に抑えられるようカスタマイズしていただけるサービスです。弊社の専門スタッフが取り付けを行う、SIGMA公式の有料サービスですので、メーカー保証の対象外となることもありません。(同社の日本語ページより) 対象製品はSIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM Artのみで費用は20,000円(税込、送料別)となっている。(詳しくは同社のWebページで) リンク:SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM ArtのWebページ
続きを読む2017.9.25 Fabian Chaundy
上のビデオは字幕ON、設定を日本語にすると日本語の字幕をご覧いただけます。 Zunowは有名な光学コンバーターのメーカーだが、 IBC2017で同社はシネマレンズ用のワイドアタッチメントも展示している。最小の光損失を誇り、シネマレンズを0.75倍広角にできる。 Zunowは、DSLRレンズ用のDWA-075や4Kズーム用のWCX-100など、多くのワイドコンバーターを発売しているメーカーだ。 今回発表されたCWA-114は、同社の最新のワイドアタッチメントで、直径の大きなシネマレンズを対象としている。 CWA-114の概要 Zunow シネマワイドアタッチメントは0.75倍で、4K対応の解像度、最小歪み1%、ほぼ最大光透過率97%を誇る。フロント径は130mm。これにより、レンズを交換することなく簡単にワイド化できる。 主な対応レンズは以下の通り。 フジノン 20-120mm T3.5 ⇨ 15-75mm T3.6. キヤノン17-120mm T2.95-3.9 ⇨ 14-75mm T3.0-4.0 (12.75-14mmではケラレが発生する). ツァイス 21-100mm T2.9-3.9 ⇨ 75-75mm T3.0-4.0. 各レンズとも14mm~15mmの広角をカバーできることが分かる。 Zunow Cine Wide Attachment with accessories. Zunow シネマワイドアタッチメントは、クリップ式のデザインとボディ径114mmで、ほとんどのレンズと互換性がある。ただ、ハイエンドレンズ用のハイエンドソリューションゆえ1.29kgの重さがあることも知っておいた方が良いだろう。
続きを読む2017.8.23 Fabian Chaundy
フィンランドの会社、ホワイトポイントオプティクスは、Hasselbladのレンズを使用してカスタムメイドのシネマレンズを製作している。 Whitepoint Optics TS70 Series 40mm ほとんどの映画制作に使用されるフォーマットの1つがSuper 35mmで、これはAPS-Cに非常に近いセンサーサイズを持つ。しかし、Super 35mmフレームよりもはるかに大きなイメージサークルを持つフルフレームレンズを使用することもできる。この場合、Metabones Speed Boosterのようなアダプターを使用してレンズを最大限に活用することができる。今後シネマカメラのセンサーが大きくなる傾向があるが、次のステップは何だろうか? Whitepoint OpticsのTS70シリーズ フィンランドのWhitepoint Optics社は、巨大なイメージサークルを生み出すシネマレンズ、TS70シリーズの製作を開始した。下のチャートで、RED Vista VisionやARRI ALEXA 65との比較が分かる。 TS70シリーズは82mmのイメージサークルを持つが、これは最高級の中判フォーマットレンズメーカーであるHasselbladの光学系を使用している。同社は、しかも普通のレンズではなく、シネマレンズ用にヴィンテージハッセルブラッド光学系の採用を決定した。 Whitepointによれば、これは60年代のApollo計画で使用されたのと同じ光学系だそうだ。 光学設計のもう1つの特徴は、チルトスイングシステムの実装だ。この機構は、最大9mmのチルトができる。さらに、レンズは10枚の絞り羽根を持ち、滑らかなボケを作ることができる。 Whitepoint Optics TS70 Series 80mm TS70シリーズは合計9枚のレンズで構成され、航空機グレードのアルミ鋼製で、フロント径は114mm。全ラインアップのうち、現時点では、30mm、40mm、60mm、80mm、100mm、120mmが発売済みで、150mm、250mm、500mmが今後数か月で発売される予定だ。 マウントは、EF、PL、Eが用意される。 レンズのTストップは、T2.8からT5.6とさまざまだが、中判の世界では、それらのアパーチャ値は考えているよりも明るい。上記の焦点距離もクロップファクターを考慮したものではない。下記の比較チャートを参照して、シネマフォーマットと比較することができる。 上の表の見方:自分のカメラがRED Vista Visionの場合、super35mmで18mmなのでこれと同等の視野角を得るには、Whitepoint Opticsの30mmのレンズを選択する。 これらのレンズは少しニッチに見えるかもしれないが、すでにNetflixの長編映画、Joshua Mashtom監督のHeretics(Come Sunday)とDavid M Rosenthal監督のHow It Endsの制作で使用されている。 Whitepoint Optics TS70 Series 120mm Whitepoint Optics TS70シリーズは、1日あたり200ドル程度のレンタル料だ。しかし、Leica Thaliaより安価にIBCで販売されるかもしれない。詳細については、whitepointoptics.com にメールで問い合わせるか、同社のウェブサイトにアクセスして欲しい。 大きなカメラセンサーが普及し、解像度が高まるにつれ、レンズはそれに追随し始めるだろう。そして中判フォーマットでもスピードブースターのようなアダプターが出現するかもしれない。
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