2019.11.10 Jakub Han
パナソニックは2本の新しいLマウントレンズを近く発売する。 LUMIX S PRO 16-35mm f / 4は新しい超広角レンズで、LUMIX S PRO 70-200mm f / 2.8 O.I.S.は、新しい望遠レンズだ。これらのレンズは、防塵、防滴、凍結防止構造を持ち、オートフォーカスとマニュアルフォーカスを切り替えるクラッチ機構を備えている。 LUMIX S PRO 16-35mm f/4 and 70-200mm f/2.8 O.I.S lenses. Source: Panasonic Lマウントアライアンスの各社は、活発に活動している。パナソニックのS1Hは、Netflixが承認した初めてのミラーレスカメラとなり(S1Hのレビューはこちら)、シグマはcinemaDNGで内部記録できるfpラメラを発売し(fpのレビューはこちら)、ライカはSL2をリリースした。 シグマはすでにLマウント用のレンズを15本をリリースしている。またパナソニックはロードマップに従い高品質なレンズを開発しており、これまでフルフレームLUMIX Sカメラ用に下の4本のLマウントレンズをリリースしている。 LUMIX S 24-105mm f/4 Macro O.I.S. LUMIX S PRO 24-70mm f/2.8 LUMIX S PRO 70-200mm f/4 O.I.S. LUMIX S PRO 50mm f/1.4 パナソニックは、このラインナップにLUMIX S PRO 16-35mm f / 4およびLUMIX S PRO 70-200mm f / 2.8 O.I.Sの追加を発表している。これにより、一般的に使用する焦点距離をカバーする3本のズームレンズトリオが完成した。 LUMIX S PRO 16-35mm f/4 ただし残念ながらこのレンズはf / 2.8ではなく、f / 4となっている。しかし、これにより軽量かつコンパクトなレンズに仕上がっている。 9群12枚のレンズ構成で、3枚の非球面レンズ、1枚のEDレンズ、および超高屈折率(UHR)レンズを配置している。またダブルマグネットリニアモーターは、高速で正確なオートフォーカスを可能としている。 LUMIX S PRO 16-35mm f/4 lens. Source: Panasonic このレンズには、オートフォーカスモードからマニュアルフォーカスモードに切り替えるフォーカスクラッチが装備されており、ビデオ撮影でのフォーカスブリージングを抑制し、防塵、防滴、凍結対策も施されている。 LUMIX S PRO 16-35mm f/4 lens construction and MTF chart. Source: Panasonic LUMIX S PRO 70-200mm f/2.8 O.I.S 70-200mm f / 2.8は、f/2.8の望遠レンズだ。同じ焦点距離のf / 4バージョンが既に発売されており、f / 2.8バージョンの発売により、より明るいレンズの選択も可能になった。F / 2.8バージョンはf / 4バージョンに比べ600グラム重く、わずかに大きく、そして108,000円高価だ。 LUMIX S PRO 70-200mm f/2.8 O.I.S. lens. Source: Panasonic レンズ構成は17群22枚で、2枚のUEDレンズ、3枚のEDレンズ、および1枚の非球面レンズを搭載している。シャープなフォーカシングで、焦点から外れるに従い滑らかで心地よいボケが表現できる。また、オートフォーカスからマニュアルフォーカスに簡単に切り替えられるフォーカスクラッチ機構も備えている。 LUMIX S PRO 70-200mm f/2.8 O.I.S. lens construction and MTF chart. Source: Panasonic このレンズには光学手ぶれ補正(O.I.S)が搭載されており、カメラのボディ内手振れ補正と連動する。 5軸デュアルI.Sは、手持ちでの撮影やスローシャッターでの撮影時に最大7段の補正が可能。また、動画撮影では問題になるフォーカスブリージングも大幅に低減している。更に、防塵、防滴、凍結対策も施されている。 価格と発売時期 LUMIX S PRO 16-35mm f / 4レンズのメーカー希望小売価格は190,000円(税別)で、12月下旬発売予定。 LUMIX S PRO 70-200mm f / 2.8 O.I.S.のメーカー希望小売価格は318,000円 (税別)で1月中旬発売予定となっている。
続きを読む2019.9.17 Adam Plowden
ブラックマジックデザインはVideo Assist 12Gモニターをアップデートした。このアップデートは、5インチおよび7インチモデルで最大4K / 60pのBRAW記録を可能とし、さまざまなカメラからのRAW記録にも対応する。 Blackmagic Video Assist 12Gの今回のアップデートにより、最大4K 60pのBlackmagic RAWを記録し、HDRビデオを表示することができる。 5インチおよび7インチモデルは、2系統の12G SDI入力で最大DCI 4K / 60p映像を、2系統のHDMI入力では最大4K / 60pを入力できる。バッテリーはソニーのLシリーズバッテリーを使用し、ホットスワップも可能。またRAWをSDカードに記録することもできる。 またUSB-Cコネクターも用意されており、外部SSDドライブやフラッシュドライブに記録できる。非圧縮RAW形式での記録や長時間の記録に適している。 どちらのモニターも2500 nitの高輝度で、広色域のHDRディスプレイ、カスタムスコープ、ピクチャーインピクチャーモードなどを持つ。 3D LUTサポートが組み込まれている他、タイムラインをスクラブすることも可能になった。 以前のモデルと同様、ProResおよびDNxで記録することもできる。シャーシは堅牢で、複数の取り付けポイントがある。 以下は主な仕様。 Video Assist 12G 7インチ 2 x full size 12G SDI inputs 2 x HDMI inputs 2 x SD card inputs 2 x mini-XLR inputs Blackmagic RAW recording USB-C connector for external recording Blackmagic Video Assist 12G 5インチ 2 x micro 12G SDI inputs 2 x HDMI inputs 1 x SD card input No mini XLR inputs. Blackmagic RAW recording USB-C connector for external recording BRAW 1.5アップデートに対応し、Video Assistは、他の圧縮形式での記録にも対応するが。現時点ではSDIでのみ可能。 同社は現在、HDMIにも対応すべく開発を進めている。 関連商品 フジヤエービックのショップサイト Blackmagic Design Video Assist 12G HDR 5インチ ※2019年9月発売予定 94,179 円(税込) Blackmagic Design Video Assist 12G HDR 7インチ ※2019年9月発売予定 119,217 円(税込)
続きを読む2019.9.5 Nino Leitner
キヤノンは、C500の後継モデルとなるC500 Mark IIを発表した。これは、同社のシネマカメララインナップの中でもモジュール式のアプローチを初めて採用したカメラだ。 C500は、2016年にC700が導入される以前はキヤノンのフラッグシップシネマカメラだった。発売から7年以上が経過した今、C500 Mark IIが発表された。その間、他社からもニューモデルが発売され、競争が激化している。キヤノンはこのような状況下、フラグシップモデルを更新した。 まず技術仕様から見てみよう。 The bare-bones body of the Canon C500 Mark II – Photo © cinema5D 2019 6Kフルフレーム、17:9センサー搭載 C500 Mark II には5.9Kフルフレーム17:9センサーが搭載された。同社が15stop以上のダイナミックレンジを持つと述べているフルフレームセンサーで、1年半前に導入されたC700フルフレームと同じセンサーだ。 4:3ではなく6K/17:9を採用 現在、フルフレームで6K解像度を持つカメラは、ソニーのVeniceがあり、パナソニックのS1Hもあるが、Veniceはアナモフィックを撮影する場合にのみフル解像度対応する4:3センサー、パナソニックは3:2のセンサーを採用している。キヤノンは異なるアプローチを採用し、17:9フルフレームセンサーを使用してほぼ6Kの解像度を実現している。つまり、通常の球面レンズで撮影する場合、他のカメラよりも効果的に解像度を上げることができる。 4:3の画像領域を使用してアナモフィックレンズで撮影することもできるが、この場合はフレームの端で解像度が失われる。 C500 Mark IIは、アナモフィックデスクイーズ機能も搭載しており、プレビューする場合正しい映像で確認できる。 Straightforward button layout, with the most important features accessible immediately. Photo © cinema5D 2019 DIGIC DV7を搭載、Cinema RAW LightとXF-AVC 4K 4:2:2/ 10-bitで内部記録 C500 Mark IIは初めて最大5.9KでCinema RAW Lightと4K \4:2:2/ 10ビット/XF-AVCで内部記録できる新しいDIGIC DV7プロセッサを採用した。従って、このカメラはC200とC300 Mark IIで多くのユーザーが望んでいたことができるが、より大きなセンサーでより高い解像度で実現している。 Cinema RAW LightとXF-AVCのフレームレート Cinema RAW Lightで5.9K、4Kで最大60fps、2Kでは残念ながらクロップされるが最大120 fpsで撮影できる。 XF-AVC /10ビット/4:2:2では、4K DCI、UHD、2K、およびHDで撮影できる。このコーデックでは5.9Kで記録できない。 (4Kは5.9Kオーバーサンプリングで撮影されるためクロップはされない)。 XF-AVCを使用すると、4Kで最大60fps、2KおよびHDで120fpsで撮影できるがこれはクロップされる。 Cinema RAW Light recording formats and frame rates XF-AVC recording formats and frame rates デュアルピクセルAFは更に最適化 キヤノン独自の優れたデュアルピクセルオートフォーカスも搭載されており、画像領域全体の約80%をカバーしている。これは、他の同社のカメラと同様だが、オートフォーカスの追跡速度と応答を調整できるようになったことが新しい。 Backside of the Canon C500 Mark II, with all the built-in ports on the right-hand side. The long connector at the back is to be used by the EVF, or alternatively, Extension Unit 1 or 2. Photo © cinema5D 2019 モジュラーデザインを採用 C500 Mark IIの本体の重量はわずか1750グラムで、ハイエンドのカメラとしては非常にコンパクトだ。 モニター出力、12-G-SDI出力およびHDMI出力などのコネクターは本体に組み込まれている。どちらも1本のケーブルで4K 50p / 60pに対応し、タイムコードを重畳する。その他、ミニジャックマイク入力、ヘッドフォン出力、2系統のXLRポートも本体に内蔵している。更に下部には12.6V DC入力がある。このカメラはC200やC300 Mark IIと同じバッテリーを使用する。 C500 Mark IIには、CFastの後継となるCF Expressカードスロットが2スロットと、同時にプロキシファイルが記録できるSDカードスロットが搭載されている。また、2、4、6stopの3ポジション固定NDが内蔵されており、8stopと10stopはこれらを組み合わせる。可変NDフィルターは採用していない。 「Slow and Fast」専用のS&Fボタンも用意されており、スローモーションモードに素早く切り替えることができる。 Manual audio controls on the side of the Canon C500 Mark II, for the two built-in XLR ports. Photo © cinema5D 2019 LCDモニター、着脱式EVF、エクステンションユニットなど 4.3インチのタッチスクリーンLCDモニター、LM-V2が付属しており、これはC200に搭載されているものよりわずかに大きく、堅牢で本体にしっかり取り付けることができる。 またEVFは着脱できるようになっており、カメラをジンバルやドローンにマウントする場合、重量とスペースを節約することができる。EVFは1.77メガピクセルの0.46インチOLEDを採用。 カメラにゲンロック、リモート接続、イーサネットを追加する場合は、エクステンションユニット1を使用する。 C500 Mark II – with the small Extension Unit 1 attached at the back. Photo © 2019 cinema5D 大きいほうのエクステンションユニット2は、まずVマウントをカメラに取り付け、マウントする。このユニットは、24V/2AのDC出力のD-タップ、ゲンロック、リモート、イーサネット、B4レンズコネクタ、12-G SDI、2系統のXLと専用コントロールポートを付加できる。 Canon C500 Mark II fully rigged up with the Extension Unit 2 and a Canon Sumire Prime in my hands. Photo © 2019 cinema5D All the included and optional components of the Canon C500 Mark II – Photo © 2019 cinema5D C500 Mark II with the removable EVF attached. Photo © 2019 cinema5D 拡張ユニットを接続すると標準のEVFは使用できなくなるが、モジュール式を採用したことはメリットが大きい。更にC700のショルダーパッドとレールも使用可能だ。光軸はC300シリーズよりも低く、リグへのマウントがより簡単になる。 Dual CF Express and an SD card slot under the hood on the Canon C500 Mark II. Photo © cinema5D 2019 EF、PL、Cine EFマウントを採用 - ユーザーがレンズマウント交換可能 標準はEFマウントで、オプションのPLマウントやCineEFマウントにはユーザーが自分で交換できる。六角レンチで4本のネジを外すだけで交換可能だ。従来はEFバージョンとPLバージョンが別々に存在していたため、ユースケースが限られる場合があった。 User-interchangeble lens mount on the Canon C500 Mark II – Photo © 2019 cinema5D 電子式手振れ補正 キヤノンは、シネマカメラに初めて手振れ補正を搭載した。同社はこれを5軸イメージスタビライザーと称しているが、完全に電子的であるため技術的にはIBISではない。 まとめ もちろん、まだこのカメラで撮影することはできなかったが、見た感じでは、このカメラはキヤノンの従来のシネマカメラの中で最も柔軟に使用できるモジュール式のシネマカメラで、幅広い撮影状況に対応できる魅力的なカメラだ。 筆者はC300を現役で所有し、長年にわたって多くのショットを撮影してきたが、C500 Mark IIは、使いやすく汎用性の高いカメラのように感じる。確かに、C200は正しい方向への大きな一歩だったが、10ビット/4:2:2記録ができなかったため限界があった。 C500 Mark IIは、異なる価格帯ではあるが、多くのユーザーが期待していたものを実現している。早くこのカメラで撮ってみたいものだ。 C500 Mark IIはエクステンションユニットやオプションのPLマウントなしで約15,000ユーロの価格だが、実際にはC300 mark IIが最初に発売されたときと同じ価格だ。しかしC500 Mark IIは、最大5.9K/Cinema RAW Liteを内部記録でき、ユーザー交換可能なマウント、優れたオートフォーカス、および期待されるすべての機能を備えている。できるだけ早くこのカメラを実際に使って撮影しレビューをお届けしたい。
続きを読む2019.9.1 Jeff Loch
LUMIX S1Hの発売に加え、パナソニックは、新しいLマウントズームレンズLUMIX S PRO 24-70mm F / 2.8(S-E2470)を発表した。(LUMIX S1Hの記事はこちら) また、マイクロフォーサーズのプライムレンズ、LEICA DG SUMMILUX 25mm F/1.4 II ASPH (H-XA025)もリリースした。 The Panasonic L-mount LUMIX S PRO 24-70mm F/2.8. LUMIX S PRO 24-70mm F/2.8 LUMIX S PRO 24-70mm F / 2.8(S-E2470)は、Lマウントラインを拡大する新しいズームレンズだ。LUMIX S1 / S1R / S1Hのフルフレームセンサーに対応する。 24-70mmズームレンズは、最も汎用性の高いレンズの1となる。F / 2.8固定F値により、ドキュメンタリー、風景、ポートレートなど、あらゆる撮影に最適なレンズだ。 レンズ構成は、色収差の低減に貢献するの3枚の非球面レンズと4枚のED(超低分散)レンズを含む16群18枚。さらに、UHR(超高屈折率)レンズは、画像の中心から端まで均一な画像を実現する。絞りは11枚の円形ブレードで構成されている。 リニアモーターとステッピングモーターを組み合わせ、フォーカス速度と精度を最適化するダブルフォーカスシステムを採用。フォーカスクラッチメカニズムにより手動フォーカスにも対応する。物理的なスイッチではなく、このタイプのフォーカスクラッチメカニズムのほうが使いやすいかもしれない。AFからMFに切り替える方が速く、直感的に操作できる。 また、LUMIX S PRO 24-70mm F / 2.8には動画撮影に対応して、ブリージングを抑制する効果もある。 The LUMIX S PRO 24-70mm F/2.8 focus clutch mechanism. このレンズは防塵、防滴処理が施されており、更にLUMIX S1H同様、-10℃までの耐寒性能を持つ。フロントフィルター径は82mmで、総重量は935 グラム。 LEICA DG SUMMILUX 25mm F/1.4 II ASPH LEICA DG SUMMILUX 25mm F / 1.4 II ASPH(H-XA025)は、数年前に導入された25mm F / 1.4の後継となる。この25mmプライムレンズは35mm 換算で50mmに相当し、F / 1.4と明るいレンズだ。 このレンズは、7群9枚で構成され、2枚の非球面レンズと1枚のUHR(超高屈折率)インデックスレンズにより、隅から隅まで画像の鮮明さと均一性を実現している。パナソニックナノ表面コーティングも施されており、ゴーストとレンズフレアを最小限に抑えている。絞りは、7枚のブレードで構成されている。 このレンズも防滴、防塵処理されており、内部にはフォーカス駆動システムとステッピングモーターが組み込まれている。スムーズに、静かに、そして非常に高速にフォーカシングできる。フロントフィルター径は46mmで、重量はわずか205グラムだ。 価格と発売時期 LUMIX S PRO 24-70mm F / 2.8ズームレンズは、275,000円 (税別)で9月末に発売予定。パナソニックは、2020年までに「LUMIX S PRO」レンズを10本以上開発し、Sシリーズのレンズラインアップをさらに拡大するとしている。 LEICA DG SUMMILUX 25mm F/1.4 II ASPHプライムレンズは、75,000円(税別)で10月末までに発売される予定。 各レンズのWebサイトはこちら。 LUMIX S PRO 24-70mm F/2.8 LEICA DG SUMMILUX 25mm F/1.4 II ASPH 関連商品 フジヤエービックのショップサイト Panasonic DC-S1-K
続きを読む2019.9.1 Jakub Han
キヤノンはデジタル一眼レフ(DSLR)カメラとミラーレスカメラの2つの新しいカメラを発表した。 EOS 90Dは、APS-CセンサーとEFマウントの新しいミッドレンジDSLR。 また M6 Mark IIは、EF-Mマウントの新しいミラーレスカメラだ。両方のカメラは、32.5メガピクセルセンサーで最大30fpsのクロップなしの4K UHDビデオを収録できる。デュアルピクセルAFも搭載される。 New Canon EOS 90D and EOS M6 Mark II. Source: Canon またこれらのカメラの他に、EOS RおよびEOS RPカメラに採用されているRFマウントの新しいレンズも発表されたが、新レンズについては別の記事で詳しく紹介する。この記事では、EOS 90DとEOS M6の2つの新カメラについて解説する。 EOS 90D EOS90Dは、EFマウントを備えたミッドレンジAPS-Cデジタル一眼レフカメラで、2016年に発表された80Dの後継モデルとなる。 新しいセンサーは、1.6倍のトリミングで同じAPS-Cフォームファクターを維持しているが、解像度は80Dでの24.2メガピクセルから32.5メガピクセルに増えている。また新しいDIGIC 8イメージプロセッサーが搭載された。5481ポイントのデュアルピクセルCMOS AFも採用されており、ビデオ撮影にも信頼性の高いオートフォーカスを実現している他、瞳検出AFも追加している。 ISOの最大値はフォトで25600、ビデオで12800となっている。 New Canon EOS 90D. Source: Canon ビデオ機能も大幅にアップグレードされた。 80DはフルHD解像度で60fpsが最大だったが、90DはUHD 4K(3840 x 2160)で最大29.97 fps、フルHD(1920 x 1080)で最大120 fpsで収録できる。大きな進化は、UHDビデオ撮影時、クロップされないことだ。従ってセンサーの幅と高さ全体を使用して、DSLRカメラでUHD4Kビデオを記録できる。 なお明確な情報は提示されていないが、90DとM6 Mark IIはどちらも8ビット4:2:0で4Kと1080pを記録できると想定される。 New Canon EOS 90D. Source: Canon 90Dカメラ本体の設計の面では革命というほどのものは無く、80Dと非常によく似ている。背面のボタンとダイヤルホイールのみがわずかに変更された。また、新しい8ウェイマルチコントローラージョイスティックやバリアングルタッチスクリーンLCD、右上のモノクロステータスディスプレイ、光学ファインダー、および内蔵フラッシュも装備されている。 EOS 90Dは現在予約注文が可能で、本体価格はオープン。実勢価格は16万円前後(税別)。 New Canon EOS 90D in use. Source: Canon EOS M6 Mark II キヤノンがEF-MマウントでAPS-Cミラーレスラインを更新したのは、RFマウント導入後だ。従来のEOS M6は2017年2月に発表された(記事はこちら)。 2019年7月、シグマはキヤノンEF-Mマウント用に3本のプライムレンズを発表し、このマウントに久々に光が当たった。互換性のない2種類のミラーレスマウントを同時に維持するのはメーカーにとっては効率が悪いし。消費者にとっても分かりにくい。 EF-Mマウントの新規ユーザーがRFカメラにアップグレードするのは難しく、レンズも買い替える必要がある。 EOS M6 Mark IIは、非常にコンパクトなレンジファインダースタイルのカメラで、新しいEOS 90Dと同じイメージセンサーを共有しているようだ。解像度も従来のM6が24.2メガピクセルだったのに対し、 M6 Mark IIでは32.5メガピクセルになっている。また、DIGIC 8イメージプロセッサーも搭載している。 ISOの最大値は、フォトで25600、ビデオで12800となっている。 New Canon EOS M6 Mark II. Source: Canon このカメラは、オートフォーカスで最大14fps、18メガピクセルの解像度で最大30fpsのRAW静止画を連写できる。 M6 Mark IIは5481ポイントのデュアルピクセルCMOS AFも採用しているため、ビデオのオートフォーカスも良好だ。デュアルピクセルAFが最終的にすべての記録モードで使用できるようになることを期待したい。 New Canon EOS M6 Mark II. Source: Canon 従来のM6はフルHD解像度で60fpsが最大だったが、M6 Mark IIはUHD 4K(3840 x 2160)最大29.97 fps、フルHD(1920 x 1080)で最大120 fpsで記録でき、クロップもされない。また、クリーンHDMI出力とマイクジャックも用意されている。 BluetoothとWi-fi接続も使用可能。正確なビットレートやコーデックに関する詳細情報はまだないが、4:2:0/8ビット/H.264になると予想される。 EOS M6 Mark IIには、3.0インチのタッチスクリーンLCDが搭載されており、180°まで傾斜できる。 なお本体にビューファインダーは搭載されていない。 カメラのホットシューを介して接続するEVF-DC2電子ビューファインダーは、レンズキットで購入した場合カメラに同梱される。 それ以外の場合は、個別に購入できる。 New Canon EOS M6 Mark II in use with the detachable EVF. Source: Canon キヤノンEOS M6 Mark IIミラーレスカメラは現在予約注文が可能で、本体価格はオープン。実勢価格は12万円前後(税別)となっている。 キヤノンのWebさいとはこちら。 EOS90D EOS M6 Mark II
続きを読む2019.7.12 Olaf von Voss
シグマがフルフレームのカメラ「fp」を発表した。これは24.6メガピクセルバックライトセンサーを搭載し、静止画とシネモードの動画を撮ることができる。フルフレーム対応ながら小型軽量なのが大きな特徴。外部記録ながらCDNG RAWで撮影できるのも画期的だ。マウントはLマウントを採用。 fpはシネマ撮影に特化したのシグマの最初のカメラだ。これは従来のBSI Bayerセンサーをベースにしているが、従来のカメラとは全く異なる。 シグマは、このカメラはジャンルやカテゴリーがなく、真のユーザー中心のカメラとしている。 シグマfpフルフレームミラーレスカメラの概要 カメラ自体は実に小型で、人間工学的なカタチというよりも「箱」だ。その理由は、できる限りモジュール形態にすることにより、様々な撮影スタイルに柔軟に対応できるようにしたことによる。フォトグラファーからインディーズ映画制作者まで、fpは柔軟に対応できる。 搭載しているイメージセンサーは36×24mmの背面照射型ベイヤーCMOSセンサー。有効解像度は6,072×4,056ピクセルで、有効画素数は2,460万画素。 レンズマウントはLマウント。シグマはLマウントアライアンスの一員で、すでにLマウントレンズを製造しており、その点からもLマウントの選択となった。 SIGMA fp with attached viewfinder fpには、写真モードとシネモードを切り替える専用のスイッチが付いている。各モードは、それぞれのユースケースで必要な項目のみを表示し、カメラシステム全体を切り替える。これによりビデオ設定用のメニューを探し回る必要はない。もちろん専用のRECボタンも用意されている。 ビデオ記録機能 fpはCDNG RAWを外部SSD で8、10または12ビット記録する。またh.264をAll-IあるいはGOPモードで.movで記録する。選択できる解像度は次のとおり。 3,840×2,160(UHD 4K):23.98p、25p、29.97p 1,920 x 1,080(フルHD):23.98p、25p、29.97p、59.94p、100p、119.88p カラーサブサンプリングについての情報はまだないが、今後明らかになれば追加したい。またもう一つ明確でないのは、シグマが仕様書で1.5のトリミングを記述していること。おそらくそのトリミングはビデオ記録(または少なくともUHD記録時)に適用されるのではないだろうか。ただ、これは単なる選択肢(メニューにあるように@ 2:34でのビデオ記録)かもしれない。これについても同様に記事を更新したい。 still from the presentation of the SIGMA fp. 外部記録の場合、映像はUSB 3.1(GEN1)コネクタから出力され外部SSDに、あるいはHDMI(4:2:2/ 8ビットのみ)を外部レコーダーに記録する。シグマはサポートするデバイスとしてATOMOS Ninja InfernoとBlackmagic Video Assist 4Kを挙げている。 なお、記録されたCinemaDNGファイルをカメラで再生する機能はファームウェアのアップグレードで後日実装される予定で、現在はCDNGで撮影することはできるが、カメラ本体で再生することはできない。なお、プレス資料には外部記録で12-bit CDNG RAW記録が可能と書かれているが、仕様書ではカメラ内で12-bit CDNG RAW記録ができると書かれている。これについても今後確認したい。 音声はLinear PCM(2ch 48kHz / 16bit)で録音される。 記録メディアはSD / SDHC / SDXCメモリーカード(UHS-II互換)を採用。さらに、バスパワーで動作する外部SSDも使用できる。 StillモードとCineモード このカメラは1つのボディに2つのカメラを搭載しているようなイメージで、スイッチで切り替えることができる。動画撮影が一般的になったミラーレスカメラでは長らく望まれていた機能で、むしろ遅すぎるくらいだ。専用スイッチにより、メニューに行かなくても静止画モードと動画モードを簡単に切り替えることができる。 stills mode vs. cine mode 各モードでは、関連情報のみが画面に表示される。たとえば、シネモードでは16:9の画像を表示する場合、オーバーレイなしでアイコンを表示できる。ただし、オーディオメーターや波形モニターなどはオーバーレイを有効にすることができる。またフレームガイドを表示することも可能で、調整もできる。 タイムコードはCineモードで表示されるが、Stillモードでは表示されない。露出補正は写真では必要な機能だが、ビデオ撮影ではそれほど使われない。このように、静止画と動画撮影でモードがはっきり切り替わるのは大きな進歩だ。他のメーカーのカメラでもこのような機能が搭載されることを期待したい。 その他の仕様 fpの重量はバッテリーとカードを含まない場合370g で、大きさは112.6×69.9×45.3mmとフルフレームカメラでありながら極めて小型軽量だ。今までの平均的なミラーレスカメラとは明らかに異なっている。それが、fpが「fortissimoとpianissimo」の略である理由なのかもしれない。 背面には約210万ドットで、タッチスクリーンのTFTディスプレイが搭載されているが、これは回転したり傾けたりすることはできない。また、3.5mmマイク入力と、内蔵ステレオマイクを搭載している。オーディオ再生用の小型スピーカーが搭載されているが、どういうわけかヘッドフォンジャックが実装されていない。このカメラは明らかにビデオ撮影を対象としているので、このままでは大きな欠点になってしまう。今後外部モジュールで追加する予定なのかもしれない。 fpは、いわゆるディレクターモード、すなわち監督用のファインダーを使用することができる。これにより、フィルムカメラやアナモフィックレンズだけでなく、他のカメラのセンサーサイズを適応することができる。利用できるプロファイルには、ARRI ALEXA LF、MINI LF、AMIRA、ソニーVENICE、RED MONSTRO 8Kなどがある。これにより、このカメラを本格的なプロダクションのディレクター用途にも使用できる。必ずしも必要というわけではないが、素晴らしい機能と言える。以降のファームウェアアップグレードで、ディレクターモードでもビデオ記録および再生ができるようになる。 アクセサリーも用意されており、ハンドグリップやホットシューを追加できる。またビデオ撮影で有用なファインダーやマウントコンバーター、あるいは大きなハンドグリップも用意される。 このカメラはニーズに合わせて最適化することができる。今後入手でき次第、これらも含めてレビューする予定だ。 電源は同社のリチウムイオンバッテリーBP-51を使用する。またUSBポートを介してバッテリーを充電することができるが、カメラの電源が入っていない場合に限られる。 SIGMA fp – Combating camera body heat. 価格と出荷時期 fpは今年後半(秋頃)にリリースされる予定だが、価格は未定。 SIGMA’s Kazuto Yamaki holding the new SIGMA fp. I love this photo. A moment of pride シグマのWebサイトはこちら。
続きを読む2019.2.22 Jakub Han
パナソニックは、LUMIX FZ1000 IIとLUMIX TZ95を発売する。 FZ1000 IIは、16倍望遠ズームレンズとフリップアウト式タッチスクリーンモニターを備えた1インチセンサーカメラ。 また、LUMIX TZ95は、小型のボディに1 / 2.3インチセンサー、30倍ズームレンズ、およびチルト式LCDを備えたコンパクトなトラベルズームカメラだ。どちらのカメラも最大30fpsで4K UHDビデオを撮影できる。 LUMIX FZ1000 IIの概要 最初のFZ1000が発売されてから約5年経ち、今回FZ1000 IIがリリースされた。このカメラは上位の交換レンズ式カメラのような形状を持つが、レンズは固定式だ。 このカメラには、5軸Hybrid O.I.S (光学式手振れ補正)付きの1インチ20.1メガピクセルCMOSセンサーが搭載されている。S / N比は高く、低照度特性も期待できる。4K UHD(3840×2160)30/25/24pでビデオ記録ができる。ただプレスリリースでは1080pモード、コーデック、またはビットレートについての情報はない。4K フォト機能も搭載されており、30fpsで写真撮影し、その中から最適な写真を選ぶことができる。4Kフォトモードには他にも、ポストフォーカス、フォーカススタッキングなど複数の画像を合成して1枚の写真にする機能も搭載されている。 ライカズームレンズは光学16倍で焦点距離は25〜400mm(35mm換算)、f / 2.8〜4.0となっている(最小絞りはf / 11)。また新しいズーム構成アシスト機能を搭載したとしているが、詳細は不明だ。 モノクロ撮影用に新しく追加された「L.Monochrome Dモード」など、さまざまなフォトスタイルも選択できる。また、同社のImage AppとBluetooth low energy(4.2)およびWi-Fi(IEEE802.11b / g / n)で接続し、イメージファイルのやり取りもできる。バッテリーはACの他、USBでも充電できる。 LUMIX FZ1000 IIは早い起動時間と約0.09秒の超高速オートフォーカスを装備している。 12fps(AFS)のバーストレートと、1/16000秒の高速(電子)シャッターも内蔵。 FZ1000 IIには、239万ドット/0.74倍の0.39インチOLEDライブビューファインダーが搭載されている。アイポイントは20mmで、メガネをかけているユーザーでも高い視認性を可能にする。 モニターは3.0インチ、1250kドットのフリップアウトタイプで、横に180°、上下に270°回転できる。更に合計13のアサイン可能なファンクションボタンも用意されている。 第一世代のFZ1000と比較すると、それほど多くの改善ポイントはないように思えるが、背面LCDスクリーンの解像度が若干向上し、幾つかの機能と新しいフォトスタイルが追加されている。現在発表されている仕様を見る限り、それ以上の目立った追加機能はないようだ。 LUMIX TZ95の概要 発表されたもう一つのカメラ、LUMIX TZ95はコンパクトなトラベルズームカメラだ。20.3メガピクセルの1 / 2.3インチCMOSセンサーを搭載し、毎秒10枚(AFS)、あるいは5 枚(AFC)の撮影が可能。写真ではRAWでの撮影もサポートしている。 LUMIX TZ1000 IIと同様に、最大4K UHD(3840×2160)30pでビデオ撮影ができる。 LUMIX TZ95の光学系は、24-720mm(35mmカメラ換算値)f / 3.3-6.4のライカ30倍ズームレンズを搭載しており、広いズーム範囲をカバーする。レンズにはPower O.I.S(光学式手ブレ補正)も搭載。望遠域でも手振れの少ない撮影が可能だ。新しく開発されたZoom Compose Assist機能は、被写体がフレームから出てしまった場合などにすばやくズームアウトすることで被写体を追跡しやすくする。 TZ95は0.21インチ2,330kドットのファインダーと、3.0インチ1040kドットタッチスクリーンディスプレイモニターを搭載している。モニターは自分撮りなどのために180度までチルトする。バッテリーは1回の充電につき約380ショットを撮ることができる。USBでの充電も可能。 4Kフォトモードは毎秒30フレームで記録し、その中から8メガピクセルのJPEG写真を抽出することができる。BluetoothとWi-Fi機能もあり、コンテンツの共有が簡単にでき、GPSタグ付けも可能。スマートフォンやタブレットから遠隔操作も可能だ。
続きを読む2018.10.9 Jakub Han
上のビデオは「字幕」ボタンで日本語字幕が表示されます。 Laowaはフォトキナ2018で多くのレンズを発表したが、これについてVenus OpticsのチーフレンズデザイナーであるDayong Li氏に話を伺った。ユニークなレンズで知られている同ブランドだが、cinema5Dでも最近シネマズームレンズを紹介している。同社は、写真やビデオのクリエーターのためのユニークなレンズの開発を進めたいと考えている。 Laowaブランドで知られるVenus Optics(正式名称Anhui Changgeng Optics Technology Co.Ltd)は2013年に設立され、本社と製造拠点は中国東部の合肥市にある。 cinema5Dでは、マイクロフォーサーズ超広角7.5mm f / 2レンズのレビューを最近行った。また、実にユニークな24mm f / 14シュノーケルマクロレンズは記憶に残っているのではないだろうか。 The widest full frame zoom lens for E-mount – Laowa 10-18mm f/4.5-5.6 これらの2本のレンズからも分かる通り、Venus Opticsはありきたりのレンズを作っているのではなく、他社が作らない特徴あるレンズにこだわっている。今年のフォトキナは、Laowaレンズにとって非常に重要なショーだった。同社初のシネマズームレンズ、Laowa OOOM 25-100mm T / 2.9と4本の新しいMFTとソニーEマウントレンズなど、多くの新しいレンズを発表したからだ。 そこでVenus Opticsのレンズデザイナー兼エンジニアであるDayong Li氏にインタビューを行い、会社の創業時からの話を伺った。同社の技術部門は、20年以上の経験を持ち、日本とドイツのメーカー向けにもレンズを設計した実績がある。 Dayong Li氏自身は15年以上の日本のメーカーでレンズ設計を担当していた。しかし、新しいレンズに関する決定はトップダウンで決められ、これに納得できなかったためVenus Opticsを開設したとのこと。 The widest circular fisheye lens for MFT – Laowa 4mm f/2.8 Laowaレンズは、主にフォトカメラマンのコミュニティのアイデアに基づいて設計されている。 Mister Li氏はコミュニティと話し合い、彼らのニーズやアイデアを聞き、新しいユニークなレンズの開発に着手する。 また、インタビューではレンズ業界の新しいトレンドについても語っている。Li氏は、スマートフォンでの写真撮影は、今や大きなマーケットであると認めている。同時に大きなセンサーを持つプロのカメラの需要も明るいと見ており、Laowaはこれらのカメラ用に独自のレンズを開発していくとのこと。特にミラーレスカメラには大きな期待をしており、これらのカメラ向けにも小型軽量のレンズを提供すると述べている。 Laowa’s first cinema zoom lens – Laowa OOOM 25-100mm T/2.9 同社のもう一つの成長の可能性は映画撮影市場の拡大だ。したがって、高品質で高解像度の映画用レンズの開発にも注力していく。 OOOM 25-100mm T / 2.9シネマズームレンズは、フォーカスブリージングが無く、優れた品質を持つ高品質のパラフォーカルシネマズームだ。今後、同社は広角レンズや望遠ズームレンズも開発したいと考えている。更にズームレンズ用の優れたオートフォーカス技術も視野に入っている。
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