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GoPro Hero 6レビュー - モードによる画質の違いを見る

歴代のGoPro Heroユーザーとして、新しいGoPro Hero 6には特別な興味がある。今回レビューのためにcinema5D HQにサンプル機が到着したので早速レポートしたい。まず、いつものように、解像度とフレームレートから見て行こう。

GoPro Hero 6の視野角

私が最初にHero4と5をテストしたとき、視野角によって画質が大きく違っていることに気が付いた。例えば、Hero 5の2.7Kモードの画質は ” medium “が最も良いし、1080p 120fpsでは「narrow」が良かった。他の視野角設定では、エイリアシングが発生する場合もあった。さらに、高解像度で高いフレームレートにすると、エンコーダーに影響するのか、データレートが限られていることもあり、醜い効果が発生する。

GoPro Hero 6でまず驚いたのは、「medium」と「narrow」の視野角設定が無くなったことで、これには最初懐疑的だった。解像度とフレームレートの組み合わせでスケーリングがうまくいくかが疑問だったからだ。また、「medium」の設定は35mm換算で約24mmと十分な広さがあり、魚眼レンズのような映像ではなかったので、この設定を良く使用していたからだ。

GoPro Hero 6では、ワイドとスーパービューの視野角しかなく、その魚眼レンズ的な映像に悩まされる。 それと、なぜか古いHero 5に及ばないリニアモードがあり、これについては後で触れることにする。

結論#1:「linear」の視野角での画質は今一つで、広角は魚眼レンズ的な映像になってしまう。

解像度とフレームレート

Hero 6を三脚に付けて、さまざまな設定で固定ショットを撮影した。次に、各モードの16:9の静止画を抜き出し、それらを並べて比較した。注:お使いのモニターの解像度設定によっては、RAW画像には存在しない疑似効果が見える可能性があるのでご注意いただきたい。

下の画像は4Kで撮った2つのショットだ(protune、flat colors、sharpnessは「low」に設定され、手振れ補正は機能していない)。最初のものは60fps(ワイド)で、2番目のものは4K 4:3 24fpsモードから16:9の画像を切り取ったものだ。このモードは4000×3000ピクセルの4:3センサーの全域を使用するので非常に興味深い。これを3840×2160のUHDにしている。即ち16:9ウィンドウにリフレームすることができる。論理的には、4:3モードは、4Kワイド設定(4000/3840 = 4%)よりも広い画角を得ることができる。

また、GoPro Hero 6用のサードパーティー製1.33倍アナモフィックレンズが今後使用できるようになれば、4:3モードも面白いかもしれない。

結論#2:4K/4:3/24fps(30fpsまで)と4K/60fpsモードの両方で非常に解像感が高く、HEVC(h.265)コーデックは75Mbit/sでエンコードしており、理想的だ。ビデオの冒頭にあるように、私は自転車にHero 6を取り付け、4K 60fpsのハイフレームモードでテストした。結果は素晴らしいものであったことが分かるだろう。Hero 6のフル12メガピクセルをエンコードできるエンコーダがついに登場したと言える。

Figure 1: 4Kワイド60fps – 解像感が出ている

Figure 2: 4K 4:3 24fps 16:9で中央部を切り出し – 解像感が出ている。視野は4%広い

他のすべてのモード(100%)も並べて比較してみよう。手振れ補正は効いてないが、画質は良好だ。(protune,、flat colors、sharpnessは“low”設定)

Figure 3: 100%のサイズで、切り出したものを並べて選択。 1080 240fpsモードでエイリアシングが発生している。

Figure 4: Figure3を拡大 – 草の解像感が2.7kで無くなっている。

上の図は、100%でのさまざまなモードの比較だ。(こちらで、これらの画像のフル解像度版をダウンロードできる)。 4Kよりも低い解像度では、画像の解像感が失われていることが分かるだろう。グレーのテラスの左下にある草のディテールを見ると、解像感が2.7Kモード以下で消えているのが確認できる 「linear」モードは、更に解像感が無いので、上記の比較には示されていない。スーパービューモードはアスペクト比が正しくないように見えるため、どちらも表示されていない。

Figure 5: 1080 240fpsモードクロップ – 強いコントラストのあるエッジでエイリアシングが発生している。

どのモードでもエイリアシングは見られないが、1080p 240fpsモードのみ、強いコントラストのあるエッジ部で大きなエイリアスや階段状の縞が見られる。また、すべてのモードがHEVCエンコーダを使用するわけではなく、モード選択時にHEVCエンコーダを使用するかどうかが表示される。 HEVCを使用するモードは、4K 4:3〜30fps、4K 60fps、2.7K 4:3〜60fps、2.7K 120fps、1080 240fpsだ。

 

結論#3:基本的に、HEVCエンコーダを使用しないモードは残念な結果となっている。

結論4:「medium」と「narrow」設定ができないため、4K 60fpsモードか、低いフレームレートが必要な場合は4K 4:3 24fpsモード以外のものを使用する意味がない。これら2つのモードは非常に解像感があり、エンコーダが効いている。

結論#5:1080p 240fpsモードは残念ながら、かろうじて使える程度だ。風景などコントラストの強い被写体でなければ問題ないだろう。 GoProは1080として販売しているが、その映像は720pをアップスケールしたもののように見える。120fpsで良ければ、2.7Kの120fpsモードをお勧めする。これなら美しく、解像感がある。

私は1080 240fpsの「narrow」モードがあればと思う。これなら、センサーの中央部のみを使用し、スケーリングは行わないので、エイリアシングは発生しないはずだ。(1080 120fps ” narrow “モードのHero 5と同様)。

これにより、GoPro Hero 6で高品質モードを使用することが非常に簡単になる。

  • 4K /60fps、4:3/24fps(最大30)
  • スローモーションの場合、2.7K 120fps
  • コントラストが強くない場合は、1080 240fpsモードがお勧め

ただ、言うまでもなく、これらのモードのすべてで魚眼レンズのような映像になってしまう。後処理でレンズ補正ができるが、画質を損なう可能性もある。また、これらのモードはすべてHEVCエンコーダを使用しており、約75Mbpsのデータ転送速度だ。

次の記事では、メーカーが改善したとしているGoPro Hero 6のダイナミックレンジと手振れ補正機能についてレポートしたい。

 

GoPro HERO6はフジヤエービックで59,000 円(税込)で取り扱い中。

フジヤエービックのショップサイト

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