オリンパスがOM-D E-M1Xを発表 - ファーストインプレッション

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上のビデオは「字幕」ボタンで日本語字幕が表示されます。

 

オリンパスOM-D E-M1Xを発表した。今回、cinema5Dでは発表前からカメラを手に入れることができたので、いつものようにビデオ機能を中心にファーストインプレッションをお届けしよう。

前回のOM-D E-M1 Mark IIの発表から2年あまり経ち、オリンパスは新しいカメラ、E-M1Xを発表した。ただ、同社はOM-D E-M1X はOM-D E-M1 Mark IIの後継機ではなく、両方が同社の最高峰に共存するとしており、OM-D E-M1Xを新しい”フラッグシップ”カメラとの位置付けはしていない。これら2機種でさまざまな撮影のニーズと予算に応じた幅広いユーザーをターゲットにしている。

オリンパスOM-D E-M1Xの概要

パナソニックはフルフレームに舵を切ったが、オリンパスは従来通りマイクロフォーサーズ路線に集中するようだ。もちろんパナソニックはマイクロフォーサーズをやめてしまうということではないが、新しいS1RとS1フルフレームカメラを発表し力を入れていることも事実だ。これがマイクロフォーサーズのGHシリーズにどのように影響を与えるのかはまだ分からないが、当然のことながら、リソースの分配に影響するだろう。その点、オリンパスの決断は従来の方向性を変えていない。小型軽量であることや、そのため機動性に有利であることはマイクロフォーサーズの本質だ。

しかし筆者が初めてリークされた新しいE-M1Xの画像を見たとき、驚いた。予想したものとは異なり、カメラは単純に大きくなっていたのだ。少なくともマイクロフォーサーズの小型にできるというアドバンテージは、このカメラには無い。 「プロ機の風貌」ではあるが、カメラの大きさやサイズは無視できないだろう。もちろん「プロ機」としての見栄えが必要な場合もあり、このカメラはそれに応えているが、個人的には移動が多いので、小型軽量の方がありがたい。

カメラの大きさがユーザー(特にプロのユーザー)によってどのように評価されるかは、カメラの機能とはまったく別の問題だが、多くのプロカメラマンは見かけを気にしていることもまた事実だ。 即ち、「プロ機に見える」機材が望まれているのだ。一方で、必要に応じてハンドグリップ、リグ、マットボックスなどを追加することができるという自由を求める筆者のようなカメラマンもいる。自分にとっては、この新しいカメラのグリップはプロ機に見せるためのもの以外何者でもない。

The new added grip

このグリップにはOM-D E-M1 Mark IIと同様、2個のバッテリーが収納されている。違いは、グリップ自体が充電器として機能し、両方のバッテリーを同時に充電できること。さらに充電時間が比較的短いため、充電されるまで何時間も待つ必要はない。実際使ってみると約70-80分の連続撮影が可能だった。

映像カメラマンの意見は取り入れられているか?

答えは、YESの部分も、NOの部分もある。

YESの部分。

  • IBIS(In Body Stabilization System:ボディ内手振れ補正機能)は、従来の独自の手振れ補正システムが改善されている。
  • オートフォーカスシステムが強化され、より速くより信頼性が高くなっている
  • 待望のOM-LOG画像プロファイルが追加された(ISO400ネイティブ)
  • 「View Assist」は、OM-LOGピクチャプロファイルを監視する際に、単なるランダムな「追加色」ではなく、BT.709標準化色空間を提供する
  • 改良されたオーディオ回路で低ノイズ化(96kHzで高品質録音が可能になった)。
  • REC機能をシャッターボタンに割り当てることが可能

改良されたセンサーダストリダクションシステム、新しい放熱構造(使用時ほとんど問題なかった)、必要に応じてカメラを外部バッテリーで充電できるUSBコネクターなどの新機能も搭載されている。更に、高い耐衝撃性、耐候性および凍結防止性があり、撮影時の信頼性も十分に考慮されている。

なお回転できる液晶モニター、4K DCI(残念ながら24pのみ)、最大237MbpsのAll Intra記録など、すでにE-M1 Mark IIに搭載されている機能も多く継承している。

Routing the record button is possible

Noの部分。

  • 内部記録は8ビット4:2:0のみ。2019年現在の他社のカメラを見ると、この記録しかできないのは魅力に欠ける。

これは残念なことだ。より高い記録レートと、より深いカラーサンプリングが選択できないのは、映像撮影をするユーザーにとっては大きな問題だ。

カメラの価格は35万円前後。競合他社の価格帯と機能を見ると、全てのビデオユーザーに勧めるのは難しい。

もちろんこのカメラはフォトカメラマンにとっては、価格も含め非常に有用なものなのだろう。

Wobbly image – Look me at the video above

ボディ内手振れ補正を試す

ドキュメンタリー映画制作者として、新しく設計された5軸手振れ補正システムは筆者の想像力を刺激した。筆者はドキュメンタリー作品の中でジンバルを使うのがあまり好きではない。セットアップに時間を費やさなければならず、全体の重量が増え、「滑らか過ぎる」映像になり妙な感覚の映像になってしまう。むしろ望遠レンズを付けても安定した手持ち撮影ができるカメラを自分の意志で動かせるほうが好きだ。 ドキュメンタリーなどではその方が自然に見える。 OM-D E-M1Xは私の願いをわずかに果たせなかった。 200mmまでの手持ち撮影は、歩き回らなければ問題ない。(これ以上長い焦点距離のレンズはテストできなかった) しかし、歩いて撮影する場合、新しいシステムは苦手なようだ。 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROレンズ(あるいは筆者のお気に入りの、M.Zuiko Digital ED 12mm f / 2レンズ)の12mm側を使用するとき、フレームの両側で非常に目立つ揺れが出てしまう。15mm以上の焦点距離ならこの現象は部分的に回避できる。

オリンパスはこの問題を認識しており、ファームウェアのアップデートで解決できることを願いたい。

オートフォーカス

オートフォーカスシステムはかなり改善されており、ほとんどの照明条件で被写体を追跡することができる。ただコントラストの高い、あるいは非常に低い被写体を撮影する場合にのみ、多少問題が発生した。LCDモニター上で被写体間の「フォーカスドラッグ」も可能で、カメラの背面のノブも追加されている。フォーカスさせたいところをタッチするだけで、非常に簡単に行うことができる。

Welcome OM-Log400

OM-LOGピクチャープロファイルとBT.709 .cubeファイル用のログ

まず断っておきたいが、この機能の評価は、プロトタイプのカメラと初期の.cubeファイルに基づいているので、最終的なものではない。

オリンパスがこの機能を搭載したことは非常に喜ばしいことだが、cinema5Dでの測定方法(DSC Xyla 21chart / IMATEST)による下の図を見ると非常に奇妙な曲線になった。赤い線で囲ったところだが、この種の「ジャンプ」はあってはならないので、今のところ意味のある結果ではない。適切なダイナミックレンジテストは、これが解決された後に行いたい。

上記の状況ではあったが、とりあえず新しいOM-Log400画像プロファイルで撮影し、それを色補正するためにPremiereにインポートした。最初のステップとしてOLYMPUS Log_to_BT.709.cubeファイルを使用してみた。しかし「選択されたファイルをロードすることができません」というエラーメッセージが表示される。cubeファイルを詳しく見ると、存在する必要がないヘッダー行があり、これを削除するとcubeファイルを正常にロードできた。 オリンパスによると、このcubeファイルはDaVinci Resolveでうまく動作するように設計されているとのことで、同社から他の編集プラットフォームを使用しないようにという通知があった。Adobe Premiereに対応するcubeファイルはもう少し待たなければならないようだ。

Problematic Log curve

画質

画質に関しては個人の好き嫌いが出るところだが、一方で4K DCIでの撮影では、細部にわたって画像は非常にしっかりして、全体的にシャープだ。他のメーカーのカメラと異なり、OM-D E-M1XでLOGを撮影するときは、たとえばシャープネスなどの値を変更することはできない。メーカーはLOGピクチャープロファイルに最適な値を知っているので、これはこれで良いのかもしれないが、シャープネスを調整する機能があってもよいかもしれない。カメラがデジタル的に映像をエンハンスしていないことを望む。

OM-D E-M1Xの新機能の一つに、高フレームレート(フルHDでは120fps)での撮影がある。このモードで撮影するとかなりクロップされるが、少なくともオートフォーカスは働いている。

Full HD 120p Image. Notice the crop

残念ながら、OM-D E-M1Xは4K/60pモードをサポートしていない。 E-M1 Mark II同様、ローリングシャッターはうまくコントロールされている。 これは両方のカメラがまったく同じセンサーとプロセッサを使用しているという事実を考えると、驚くことではないだろう。唯一の違いは、新しいカメラに2つ目のプロセッサを追加したことだ。

低照度特性に関しては、特に問題ない。 OM-D E-M1Xは特に低照度撮影用に作られたカメラではないので、ISO3200までが許容範囲だろう。それより上で撮影すると、ノイズの多い映像になる可能性がある。撮影していて一つ気づいたのは、暗い場所での撮影時にEVFが「緑がかった」色になることだ。原因は不明だが、報告しておくことにする。

その他の項目

  • カメラメニューに関しては、最初は少し難しかったのだが、時間とともに慣れてきた。動画撮影時には写真関連のメニュー項目はグレーアウトされ、これは映像制作者のニーズに応えようとしているものだが、多少戸惑うところもあった。

たとえば、LOGピクチャープロファイルを使用する場合、まず別のメニューページでこのモードをオンにして(ビデオメニュー – 仕様設定 – ピクチャモード – オン)、次に移動する(画像モード –  OM-Log400)。もう1つの例は、「View Assist」機能を素早く検索する方法がないこと。ボタンに割り当てる方法が見つからず、「マイメニュー」に追加することにした。到達するために数回ボタンを押す必要がある。

  • 従来の「フラットピクチャープロファイル」モードを継承しているので、新しいOM-D E-M1XとE-M1 Mark IIの両方を使用しているユーザーは対応しやすい。
  • 赤いRECインジケーターが右下に表示されるが、カメラをかなり使った今も見落としてしまう。右上の方が適切だろう。
  • Lexar 128GB SDカード(2000x)は互換性がなく、カメラで認識されない。
  • 最近のMacBookノートパソコンにはSDカードスロットがないので、E-M1Xを直接接続する。素材のコピーと貼り付けは特に問題ない。
  • LCDではなくEVFを使っているカメラマンは注意が必要だ。EVFでクリップを見ていてそこから離れると、再生は自動的に停止し、カメラはRECスタンバイモードになる。なぜそのような仕様になっているのか不明。
  • 自動音声レベル調整はできなく常にマニュアルモードで録音する必要があるが、録音しながらオーディオレベルを調整することができる。 ただし、記録中にすべての機能を調整できるわけではなく、ISOも変更できない。
  • オリンパス製レンズを使用して絞りを調整する場合、どういうわけか動きが非常に滑らかだ。
  • すでにEVFと「View Assist」について説明したが、通常の照明条件(屋内外問わず)で撮影する場合のEVF画質は優れており、マニュアルのフォーカシングがやりやすい。

まとめ

オリンパスOM-D E-M1Xは、手持ち撮影を次のレベルに進める可能性があるが、これは新しく開発されたIBISの功績が大きい。 これに関しては映像制作者のことを考えてくれているように思えるが、他の点については他のカメラメーカーと同じくらい考えられているわけではなさそうだ。 特にコア技術では他社に後れを取っている。 また、先に述べたように、価格はビデオ性能の観点から見ると問題だ。特に他メーカーの同じ価格帯のカメラと比べると、その差は顕著だ。

オリンパスのWebサイトはこちら

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