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Kandao QooCamtレビュー - 3D 180° / 360°ビデオカメラ

Kandao QooCamtレビュー - 3D 180° / 360°ビデオカメラ

Kandao QooCamは、ソーシャルメディア用のVRビデオを撮影できるハンドヘルド360°/180° 3D VRカメラだ。 今回これをレビューしたので報告しよう。

VRカメラ市場は現在急速に発展しており、競争が激化している。Kandaoはこの市場で現在最も革新的なメーカーの1つだ。

同社はQooCam の他にもObsidian Go、Obsidian R、Obsidian S 8Kなどを発売しているVRカメラメーカー。Cinema5DではIBCで、最新の8K VRライブストリーミングを含むインタビュー記事をリリースしている。また5月にはQooCamの発表に関する記事(英語)をリリースしているので、こちらも参考いただきたい。

QooCam 3D 180° / 360°のサンプルビデオ

下は、筆者がイスタンブールとロサンゼルスで撮影したビデオで、上のビデオは3D 180°で、下のビデオは360°で撮影したものだ。もしVR視聴環境がなければ、デスクトップではなくスマートフォンで視聴することをおすすめする。

外観とデザイン

QooCamはデザインでも注目に値する。カメラ本体がヒンジで折れ曲がり、360モードから180モードに瞬時に移行することができる。 これにより2018年にiFデザイン賞とCESイノベーション賞を受賞している。

カメラは適度な重さで、しっかりした感じだ。 筐体は金属製で高品質に仕上げられ、ヒンジはしっかりロックされる。 QooCamはシンプルな設計で、必要最小限のボタンとインジケーターのみ備わっている。

なお、一部のユーザーから、カメラのベースのスレッドの問題が報告されていたが、Kandaoは新しい強化ベースに変更している。

QooCamの品質感は非常に優れたものだ。プレミアムデバイスのような風格が感じられ、しかも簡単に操作できる。ただ、セルフィースティックは同梱されておらず、自分で用意しなければならない。特に360°撮影する場合、セルフィースティックは必需品だ。できれば同梱してほしい。撮影では、できるだけカメラを高く保持することが重要だ。

カメラにはレンズ保護のためのカバーが付属しているが、これはカメラスタンドとしても使えるようになっており実に便利だ。

唯一気になったのは、microSDカードスロットとマイクロUSBポート用の小さなプラスチックカバーが、最初は外れにくいこと。数回着脱すると解決するようだ。

画質

ビデオや写真の画質に関しては、鮮明さ解像度とも満足できるものだ。 VuzeやInsta360 One Xなど、5.7Kの解像度を持つVRカメラもあるが、QooCamは4K(UHD)どまりとなっている。しかし、実際は他の4K VRカメラ(insta360 Oneなど)より優れた画質に思える。

最終的な映像の画質は各種処理とステッチングに依存しているので、ソフトウェアの開発や改良も進められている。ソフトウェアは、限られた画像ソースを最適に処理し、ノイズ低減など画像データの改善も行う。これは、パソコンの処理能力が上がり画像処理がさらに効果的になるにつれ、ますます改良されるだろう。

しかし、このようなコンシューマーレベルのカメラではどうしてもセンサーの能力が限られたものになってしまう。多くの場合、スマートフォンカメラレベルのイメージセンサーが搭載され、ダイナミックレンジは十分ではない。すなわち、スマートフォンカメラと同様、太陽光下の明るい環境やコントラストの高い状況では、ダイナミックレンジの不足は特に顕著に表れる。これを改善するには、より大きなセンサー(1インチ以上)を使用することだが、そうなるとプロレベルのVRカメラとなってしまい、価格も相当高価になってしまう。

このような状況でも、VRのマーケットリーダーであるKandaoは、コンシューマーカメラながら映像処理能力を活用し、 QooCamをレベルの高い画質にしている。

ワークフロー

QooCamのワークフローは非常に簡単だ。冒頭のビデオでは、同社のパソコン用アプリケーションQooCam Studioでビデオファイルを処理している。4K 60Mbpsのファイルを一括してレンダリングし、NLEで簡単に編集できる。

QooCamアプリ

QooCamアプリは、iOSとAndroid用が用意されている。これは、カメラの設定やライブプレビューを見ることができ非常に便利だ。スマートフォンはWi-Fiでカメラに接続することができる。しかしこの場合は、インターネットに同時に接続できない。 Bluetoothで接続できると、より高い帯域でライブプレビューをストリーミングでき、接続が安定するのではないだろうか。

なお、180 3Dと360モードは、カメラのヒンジを折り曲げるだけで切り替わるが、カメラとアプリの両方がこの位置を認識して自動的に対応する。

カメラの設定も簡単にできる。PALとNTSCの切り替えや、SDカードをフォーマットしたり、ファームウェアを更新したりすることができる。設定で変更できるのは、ビデオの書き出しビットレート(最大60Mbps)とタイムラプスの設定だ。

ライブプレビューでは、写真、ビデオ、タイムラプス、および “dng8″の記録モードを簡単に切り替えることができ、これらのモード時にカメラ設定もできる。設定には、露出の自動/手動切り替え、ホワイトバランスの自動/手動切り替え、解像度/フレームレートの選択も含まれる。使用可能なビデオ解像度とフレームレートは、4K30p、4K60p、2K100p、2K120pとなっている。写真モードとタイムラプスモードでは、フォーマットをjpgまたはjpg + dngに設定できる。

筆者はスマートフォンでの投稿はあまりしないし、ソーシャルメディアへも直接投稿もしないので、カメラコントロール以外でQooCamアプリを使用することはなかったが、必要に応じて投稿もできる。

QooCamアプリは、カメラにあるファイル(wifi経由で接続されている場合)、カメラからアプリケーションにダウンロードされたファイル、および編集済みのファイルのライブラリを作ることもできる。カメラからのファイルダウンロードは簡単にできる。カメラを選択してデバイスにダウンロードするだけで、撮影後にアプリでオフライン作業できる。

アプリ内の360°と180°3Dフォトを編集したり、プロジェクションを変更したり、ソーシャルメディア用の360°と180°3Dフォトをエクスポートしたり、スクリーンショットを作成したり、InstagramやFacebookに投稿したりできる。これらの操作は非常に直感的で使いやすい。

QooCamアプリケーションでは、360°および180°3Dビデオクリップをトリミングし、スマートフォンのフォトライブラリにエクスポートしたり、ソーシャルメディアに直接投稿することができる。また、360°映像からキーフレームで作った動きに応じて16:9のクロップを切り出すことも可能だ。

なお、アプリは編集機能はないので、複数のクリップを1本のビデオにまとめて編集することはできない。しかし処理後は標準の3D 180°または360°フォーマットなので、通常のNLEで編集できる。

QooCam Studio

QooCam Studioは、3D 180°/360°ビデオファイルをバッチ処理やレンダリングするための基本的なツールだ。 分割された3Dビデオをつなぎ合わせ、ヨー、ピッチ、ロールの調整も行うことができる。アンチシェイクとフルスタビライズの選択や、カラー補正の有効/無効を選択することもできる。これにより編集用のファイルを作成する。

QooCamでの撮影

QooCamではビデオや写真を2D 360°や3D 180°で撮影することができる。今回はレビューを書くという目的があったので、筆者はイスタンブールでは3D 180での撮影に集中し、LAでは360°撮影を行った。オンザフライでビデオモードとフォトモードを切り替えることは実に簡単だ。

QooCamを使い始めるとすぐに慣れ、筆者が持っている他のVRカメラより使いやすいと感じた。その理由の多くはアプリにあり、無理にオンラインコミュニティに参加させようとしたり、無駄な通知を送りつけたりしないのがありがたい。

ところで360°ビデオを撮る場合はどうしてもカメラマンが写ってしまうので、カメラをどこかに設置してカメラから離れている必要がある。しかし盗まれないよう見張っていたので、ビデオの中で筆者を見つけることができるだろう。従って実際の撮影では180° VRのほうが現実的かもしれない。この場合はカメラの後ろにいれば、自分が写りこむことはない。

360°/180° 3Dフォトとフォーカス調整

筆者は主にVRビデオに関心を持っており、今回のテストの主な焦点だった。QooCamは、180°の3Dモードで奥行きマップを生成し、ポストでフォーカスを調整することができる最初のカメラだ。

このような先進の機能がコンシューマーレベルの小型ハンドヘルドカメラに実装されているのは驚くべきことだ。各種スマートフォンでの比較テストが必要だろうが、これについては別の機会としたい。ただ、QooCamは180°の視界全体に奥行きマップを提供するが、スマートフォンの3D写真ではその効果が大幅に削がれるようだ。

上記はフォーカス設定後に、右のカメラから出力される2D画像。 QooCam Studioは3D jpg画像のみを処理する。これは、dng RAW画像の方がはるかに優れた結果が期待できるためだ。

自動的に8種類の露出を撮影するDNG8モードもあり、HDR撮影も可能だ。

ライブストリーミング

QooCamのライブストリーミング機能は、現時点ではWindows上のQooCam Studioソフトウェアからのみ利用できる。今回はこれはテストしていないが、これも機会があればテストしてみたい。

QooCamに対する感想

  • 優れたデザインと高級感のある品質
  • 3D /180と360のモード切替
  • 両行な写真とビデオ画質
  • 手振れ補正機能
  • アプリでコントロール、編集でき、オンラインコミュニティへの強制参加や迷惑な通知がない
  • アプリでのリアルタイムビデオプレビュー

改善希望点

  • micro usbとmicroSDカードスロットを開けるのが少し難しい
  • セルフィースティックの同梱

QooCamを購入すべきか

ソーシャルメディア用のコンテンツを作成するためのユーザーフレンドリーなVRカメラを探しているなら、また主に小さな画面で見るなら、Kandao QooCamはよい機材だ。画質はソーシャルメディアの投稿なら十分耐えられるものだ。

ただし、プロフェッショナルな用途では必ずしも画質は十分ではない。用途により、判断すべきだろう。

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