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Gnarbox 2.0 SSDが発売 - 堅牢なバックアップストレージ

Gnarbox 2.0 SSDが発売 - 堅牢なバックアップストレージ

以前Gnarboxについて記事を書いたが、 2015年にKickstarterキャンペーンが大成功を収めた後、順調にビジネスを伸ばしているようだ そして今回、Gnarbox 2.0 SSDが登場した。これは、ユーザーからのフィードバックが多数実装されたもので、Kickstarter以外での販路で発売された。

最初のGnarboxは、フォトグラファーにもビデオグラファーにも訴求するものだった。基本的には、パソコンなしでも大量の映像をバックアップできることにあった。 小型軽量なので、持ち歩くのに負担にならない。小型軽量ながら頑丈な作りで、内蔵バッテリー、内蔵SDカードリーダー、およびスマートフォンで映像が確認できるアプリも搭載されている。(レビューはこちら) 最初のKickstarterキャンペーンの時点では、同じような機材が存在せず、特に手頃な価格帯では他に製品が無かったため、非常に魅力的な製品だった。

現在では、同様の機能を持ち、手頃な価格の競合製品が多数存在している。Gnarbox 2.0 SSDは競合他社よりも優位に立てるだろうか。

進化したGnarbox

Gnarbox 2.0 SSDでは、かなりの点で改善がされている。何よりもまず、ドライブがSSDに置き換えられ、より高速で耐久性が向上した。さらに、バッテリーは内蔵されていないが交換可能で、Gnarboxから追加のバッテリーを購入できるため、必要に応じてバックアップ時間を大幅に延長できる。新しい筐体には、2系統のUSB-Cコネクタ、ミニHDMIコネクタ、およびSDカードリーダーも搭載されている。 USB-Cコネクタの1つを介して新しいGnarbox 2.0 SSDを充電することが可能。またこのUSB-Cコネクタで、デュアルバッテリー充電器とUSB-Cアダプター、ドングル、およびSD UHS-IIカード、XQDカード、CFast 2.0、CFカードなどのカードリーダーを接続できる。また、IP67定格の耐水性(深さ0.3m~1mでデバイスを最大30分間水没させても浸水しない)、耐塵性と最大1mから落下しても損傷しない耐衝撃性が備わっている。Gnarbox 2.0 SSDのシャーシはアルミニウム製で、ゴムでコーティングされており、ポートを覆うシールフラップが付いている。 Gnarbox 2.0 SSDには、小さなディスプレイと4つのボタンがあり、これで操作する。

内部構成

ただし、Gnarbox 2.0 SSDの最も興味深いアップデートは内部にある。Gnarbox 2.0 SSDは、Intel HD Graphicsチップセットと4GB RAMを搭載したIntel Quad-core 2.4 GHz CPUを搭載している。スマートフォンやタブレットとの接続は、最大867 Mbpsの802.11 ac Wi-Fiで行われ、最大1 TBの高速NVMe SSDに記録できる。さらに重要なことは、Gnarbox 2.0 SSDの高度な機能をサポートするアプリが1つだけではないことだが、Gnarboxは他のアプリ開発者と提携し、各アプリに最適になるような方法をとっている。これによりGnarbox 2.0 SSDの機能を大幅に拡張し最適化することができる。

Gnarbox 2.0 SSDはiOSファイル、Lightroom CC、Affinity Photo、LumaFusionとの統合をサポートし、ビデオを直接編集したり、それらを転送したりできるようになった。iOSデバイスに接続し、独自のマルチステップワークフローを実行する。

さらに興味深いのは、4つのアプリケーションスイートが用意されており、より専門的な操作ができる。Photo Mechanicの非常に高速なRAWエンジンを搭載したSelectsを使用すると、デスクトップのように高速かつ簡単に画像を選別、評価、IPTCタグ付けできる。Sequencesを使用すると、ビデオエディターがインポイントとアウトポイントを設定してフッテージのビンを作成し、Kynoなどのアプリケーションと同様の方法でFinal CutやPremiere Pro XMLにエクスポートできる。SafekeepはGnarbox 2.0 SSDのファイル管理アプリケーションで、ファイルをネットワークやストレージ、Dropboxなどにコピー、移動、整理できる。 ShowcaseはGnarbox 2.0 SSDのマイクロHDMIポートを活用し、HDMI経由でデバイスをテレビまたはプロジェクターに接続して映像を映し出すことができる。

Gnarbox 2.0 SSDの最も重要な機能の概要は次のとおり。

  • インテル®クアッドコア、2.40GHZ CPU
  • インテル®HDグラフィックスGPU
  • 802.11 ac Wi-Fi
  • 4GB RAM
  • 最大1TBのNVMe SSD
  • 3000mAhバッテリー
  • SD転送:最大75MB / s
  • USB-C転送:最大350MB / s
  • USB-C(x2)、SD、およびマイクロHDMIポート
  • 3〜6時間の連続使用
  • 耐水および防塵
  • 6” x 3” x 1.16”
  • 375g
  • ビデオコーデックのサポート:H.264、H.265、ProRes、MXF、MTS
  • 画像のサポート:RAW、TIFF、JPG、PNG
  • UDFファイルシステムのサポート
  • 利用可能なアクセサリー/リーダー:SD-UHS II、CF、CFast 2.0およびXQDリーダー、USB-C-Aドングル、デュアル高速充電バッテリー充電器、追加バッテリー
  • Lightroom CC、Affinity Photo、Lumafusion、iOSファイルのサポート
  • アプリのエコシステム:Selects(写真の選別と評価)、Sequences(映像のレビュー、インとアウト、ビンの整理、XMLエクスポート)、Safekeep(ファイル管理)、Showcase(映像のHDMI再生)

ファームウエアアップデート

ファームウェアアップデートにより、次の機能が追加される。

  • Multi-Destination-Copy:Hedgeのような専用ツールでできることと同様に、Gnarboxを使用してGnarboxとUSB-C経由で接続されたドライブに同時にバックアップすることが可能。
  • iOSデバイスへの保存を有効にする
  • オーディオプレビュー
  • サポートするビデオ形式の拡張とパフォーマンスの向上(MXF、MTS、H.265 10ビット、2つ以上のオーディオチャンネルを持つファイル、4:4:4 ProResなど)
  • バグ修正:iOS 13ファイルアプリのサポート、jpeg拡張子の問題の修正、リストビューの安定性の向上、フォルダーごとのファイル拡張子のバグの修正

価格と発売時期、競合製品

率直に言って、機能に対して価格が高すぎる。これはレビューではないので詳細の機能比較はしていないが、筆者はWD MyPassport Wirelessを使用している。これは、従来のGnarboxと同じようなものだ。ただし低速のSDカードリーダーのため、1枚のSDカードをバックアップするのに1.5時間もかかってしまう。

最初のGnarboxも同じだったが、新しいGnarbox 2.0 SSDでも75MB / sというかなり遅いSDカードリーダーが組み込まれている。現代のカメラのほとんどが、はるかに高速なUHS IIカードをサポートしているにも関わらずだ。 Gnarbox 2.0 SSDでこれを解決するには、UHS-IIリーダーを個別に購入する必要がある。しかしこれを搭載しなかった理由が分からない。

Western Digital MyPassportシリーズは、SSDドライブが組み込まれた新しいバージョンでも、これが解決されていない。個人的に好ましい製品は、Nexto-DI NPS10だ。これは、IBC 2019のインタビュービデオを撮影する際にバックアップに使用した。これは頑丈な筐体で、組み込むSSDを選択できるほか、UHS-II SDカードリーダーがすでに組み込まれている。各種カードリーダーを備えたさまざまなバージョンが用意されている。Gnarbox2.0 SSDには、増分のみのインポートなどのインテリジェント機能があり、同じ映像を上書きするのではなく、新しく追加したファイルのみインポートする。ただし、Gnarbox 2.0 SSDの特徴は、交換可能なバッテリー、追加できるリーダー、そして何よりもソフトウェアとの統合だ。 IBC 2019では、ハードドライブのメーカーであるLaCieも、独自のBOSSシリーズを発表した。これも悪くはないがGnarboxのような機能は持たない。

Gnarbox 2.0 SSDは現在、256GBバージョンで499ドル、512GBバージョンで599ドル、1TBバージョンで899ドルで販売されている

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