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バックアップ用ポータブルドライブの選び方 - Thunderbolt と言うだけで選んでいませんか?

バックアップ用ポータブルドライブの選び方 - Thunderbolt と言うだけで選んでいませんか?

fast portable drive

映像をバックアップするのに速いポータブルドライブを使っておられると思う。しかし、ポータブルドライブの選択にThunderbolt と言うことだけで選んでいないだろうか?ポータブルドライブの選択には幾つか知っておくべきことがある。高速のポータブルドライブは、単にインターフェースが高速と言うだけのものではない。

 

現代の映像制作技術(4K、高度なデータレート、マルチカムなど)の進化には、バックアップのスピードの進化も忘れてはならない。データを複数のドライブにバックアップする場合、そのありがたさを感じるだろう。

バックアップのための高速ポータブルドライブを選択することを考えてみよう。重要なことは、Thunderboltであれば良い、と言うことではないことだ。高速転送プロトコルを採用しているから速いドライブだということは無いのだ。

このことは、多くの人は既に承知していることと思うが、それでもまだ多くの人がそうではないこともまた事実だ。そこで改めてポータブルドライブの選び方について考えてみることにしよう。

しかし、その前に少し前置きをしておきたい:

この記事では、ポータブルハードドライブについてのみ説明する。即ち、バス電源でAC電源を必要としないドライブだ。多くの場合、バックアップは外部AC電源が無いところで行うので、ポータブルバス駆動のドライブが必要となる。

また、ドライブの物理的な接続と転送プロトコルの間には多少の曖昧さがある。この記事では、転送プロトコルとはデータ転送の速度を指す(例えばUSB 3.0は、物理的なUSBタイプの接続を使用し、データ転送速度が最大5 Gbpsの転送プロトコルだが、USB-Cは転送プロトコルではなく物理的な接続形態で、必ずしも高速接続を保証するものではない)。

知っておくべきことは?

ハードドライブの速度を考える場合、転送プロトコルの速度と物理的なハードドライブの速度の2つの要素を考慮する必要がある。

多くの場合、Thunderbolt 2は最大20Gbpsの高速プロトコルなので、Thunderboltを採用したドライブだということだけで選択されてしまっている。しかし、これは、データパイプライン上に他のボトルネックがなければの話で、プロトコルの最大速度を言っているにすぎない。しかし、現実には常に別のボトルネックがあるということだ。

多くの場合、最も重要な要因は、実際のハードドライブの速度だ。ほとんどのポータブルハードドライブのディスクサイズは2.5インチで、これらの1枚の回転するディスク(SSDではなく)は130MB /sよりもはるかに遅い転送速度だ。

したがって、真に高速なドライブを選ぶためには、高速転送プロトコル(USB 3.0、Thunderbolt 2)と物理的に高速なハードドライブを持つセットを選択する必要がある。

速い2.5インチドライブとは?

基本的には、高速のポータブルドライブは、SSDドライブ(スピンしないソリッドステートドライブ)かRAID構成のドライブシステムと言うことになる。

RAID構成に関しては、それだけでひとつの記事が書けてしまうので、ここではRAID 0という2つのドライブを組み合わせる方法についてのみ簡単に説明しよう。 RAID 0のポータブルドライブは、その構成上複数のドライブが必要なためあまり多くの選択肢がないが、徐々に増えつつある。

SSDはかなり高価だったが、徐々に価格が下がっている。しかし、1TBを超えるものは依然として高価だ

ポータブルハードドライブの一例

これらのことを理解していないと、速いドライブを選んだつもりが、期待を裏切られることになる。これは主に、ハードドライブを販売する時に、Thunderboltプロトコルの最高速度を表示しているようなメーカーが原因だ。RAIDやSSDでない場合、通常は高速のポータブルドライブではない。

下はLaCie 社のRuggedハードドライブを例に挙げるが、他のメーカーからも発売されている。

上記の表を見ると、最初の4つのドライブの速度は特に速いものではない。 その下のSSDやRAID 0のドライブでは、速度が速くなっている。

どのようなポータブルドライブを選べばよいか?

私は個人的には350MB/sのポータブルハードドライブを使用している。おそらくこれがバスパワーを使用するハードドライブでバックアップする場合の許容速度だろう。しかし、現実的には、1~2台の1080pカメラを使用する通常の撮影の場合、200MB/s以上なら許容範囲だ。

以下は私が推奨するドライブだ。

LaCie Rugged RAID 1/0 4TB(最大240MB / s)

長所:高容量、堅牢、比較的安価な価格

短所:スピードは350MB /s、回転ディスクであること

 

 

 

G Technology 1TB SSD(最大425MB /s)

長所:高速、堅牢

短所:価格、容量

 

Mediasonic ProRAID USB-C 2 bay(デュアルSSDドライブ)(800MB/s 以上)

長所:非常に高速、将来性、柔軟な価格設定

短所:堅牢性に欠ける

 

最後のものは、少し説明が必要だ。もし簡単なDIYができるなら、これは現場でのバックアップに最適なソリューションだ。即ち、高速接続でバスパワーの安価なエンクロージャを選び、ハードドライブを選択して組み込むのだ。

Mediasonic ProRAIDエンクロージャには、USB-C接続でUSB 3.1プロトコルを採用しており、2つの2.5 “ドライブ用のバスパワーを装備している。そしてこれらのドライブはRAID 0かRAID 1に設定できる。

RAID 0では、2つの1TB SSD(520MB/sの最大書き込み速度のSamsungドライブなど)で2TBのドライブになり、速度が大幅に向上する。この設定では、転送プロトコルがボトルネックの原因になる可能性もある。

さらに、2.5インチのドライブとして、1TBか2TBのSSD、あるいはハードディスクを選択することができる。これにより、価格に応じて高速にすることができる。

まとめ

転送プロトコルだけでなく、ハードドライブの物理的性能を確認することが必要だ。

優れたポータブルバックアップドライブは、バスパワーで高速転送プロトコルを備え、高速な物理ドライブを搭載している必要がある。

SSDやRAIDでない場合は、高速なポータブルドライブでない可能性が高い。

自分のドライブのスピードが不明な場合、Blackmagic Speed Testアプリが役に立つ。また、カードリーダーやケーブルのスピードチェックにも使える。

 

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