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シネベート(Cinevate) Duzi 4 レビュー — フライホイールを持つコンパクトスライダー

シネベート(Cinevate) Duzi 4 レビュー — フライホイールを持つコンパクトスライダー

数週間前になるが、カナダの周辺機器メーカー、シネベート(Cinevate)がコンパクトなスライダーの新製品Duzi 4を発売した。数週間使って見たので、ここでそのレビューをお知らせしよう。

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Duzi 4 レビュー

シネベートとは長い付き合いで、新製品が出るたびに試用させてもらっている。だからというわけではないが、コンパクトなスライダーでは、数ある中からシネベートのFLTスライダーを使っている。

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さて、シネベートのDuzi4だが、以前も取り上げた通り、最大の特徴は内部にフライホイールを持っていること。これにより、安定したスライドオペレーションができる。同社のHedronも同様にフライホイールを持つスライダーだが、こちらはかなり重く、ポータブル用途には向いていない。

主な仕様

Duzi4には24インチと32インチの2種類の長さが用意されている。自分は24インチの方を使ったが、この方がコンパクトだし、カメラ移動長もこれで問題ない。三脚1台で支持できるし、使い勝手も戸惑うようなことはない。

また、32インチのDuzi3も所有しているが、こちらはもう少し移動長が欲しいときに使用している。

Duzi4はフライホイールを内蔵しているので、多少幅が広くなっているが、極めて安定した動きが可能だ。

Duzi4のレール幅はDuzi3より広く、Duzi3に比べて耐荷重が9Kgほど少ないが、それでも約45Kgの耐荷重がある。またDuzi4の自重は約2.7Kgで、Duzi3(約1.9 Kg)より重くなっている。

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Duzi3からの変更点

違いは明確で、Duzi4にはフライホイールが内蔵された点。それ以外は、足が簡単に折り畳めるようになった点だ。

フライホイール

以前のレポートも参照していただきたいが、Duzi3も動きに関しては問題無い。ただ、場合によっては軽すぎて、かなりゆっくり動かす場合や、望遠系のレンズを付けた場合は、一定のスピードで動かすのが難しい場合もあった。

フライホイールはそのような問題を解決する有効手段で、HedronやDuzi4では、同様に解決されている。またベルトレスの構造なので、セットアップが不要なのも良い点だ。

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フライホイールの慣性によって、ムラの無いスムースな動きが可能になる。うまく動かすには多少慣れが必要だが、フライホイールが手の動きのブレを補正してくれる。

前のモデルについては十分にレビューする時間が無かったが、今回は20分程度でテスト撮影をしてみた。新しいフライホイールの効果が分かりやすいように、100mmのレンズを装着して、かなりゆっくり動かしている。(望遠系のレンズと超低速のスライドは、スライダーの良し悪しがよく分かる)

折り畳める足

コーナーにある足のデザインはあまり変わっていないが、スライダーを使用していない場合は折りたためるようになっている。

従来のモデルでもできることはできたが、そのためにはいちいちネジを緩めなければならなかった。新型ではこれが改善され、操作しやすくなっている。

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デザインも改善されており、FS7のエクステンションアームのような簡単なロック方法で快適だ。操作も迅速に行うことができる。

良い点

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Duzi3からの買い替えや、あるいは新しいスライダーの購入を考えているかどうかにかかわらず、このフライホイールを試してみる価値は十分にあるだろう。

長さが必要ならHedronの32インチも良いだろう。

シネベートのスライダーを長く使っていて思うのは、新しいモデルごとに着実に進化していることだ。

スライダーをバッグに入れ、各地に行ったり、時には山に登って、かなり乱暴に扱ってきたが、常に問題なく動作したし、結構長く使っているが、いまだに信頼性を失っていない。他社のスライダーも使ったことがあるが、初めのうちはうまく動いていたが、そのうち問題を起こしてしまうものもあった。

シネベートのスライダーの耐久性が良いのは、各レールにラバーを用いていることもあるようだ。これはHedronにも採用されているが、Duziにも採用されることを望む。これにより移動時にレールを保護することができる。

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考慮点

以前のDuziのウイークポイントはスライド部のロック機能だった。V3で大幅に改善され、Duzi4はこれを踏襲している。初期のものより良くなったと言えるが、まだ理想的と言えるものではない。

HedronとFLTのロックは信頼性が高くなり、スライド部をレールのどの位置でもロックすることができる。Duzi4のそれも同様に自由度が高いが、重いカメラを乗せると、ロックが甘くなってしまうことがある。カメラを乗せたまま移動するときは注意が必要だ。ロックが緩み、カメラが滑ってきて頭に当たったことが何度かある。

繰り返しになるが、Duzi4では重さも重くなっている。大した違いではないのだが、Duzi3と比べると体感できる。

これはフライホイールによるところが大きいが、将来的には軽くしてほしいところである。

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まとめ

私が長年にわたってDuziを使っているのは、動きが滑らかであり、持ち運びが楽だからだが、フライホイールが内蔵され、また一層進化したと言える。今のところ、Duzi4の他には、他社も含め、フライホイールを持つコンパクトなスライダーは見当たらない。

Duzi3からのアップグレードは、もちろん意味があるだろう。滑らかで、自由度の高いポータブルスライダーを探しているなら、お勧めのスライダーである。

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