クロマサブサンプリングを知る - いまさら聞けない 4:2:2って何?

420422444 ― これらの比率はよく使われるが、クロマサブサンプリングとは一体何かということについては、明確に理解されているだろうか。この記事が参考になれば幸いだ。

映像圧縮

まず知っておきたいのは、クロマサブサンプリングと言うのは、映像圧縮のひとつだということ。これは一般的に映像圧縮に使われているフレーム内圧縮とかフレーム間圧縮といったものとは別の意味の圧縮だ。

ご存知のように、映像信号はRGBでも表すことができる。しかし、人間の目は色よりも明るさに対して敏感なので、輝度信号(Y)と2つの色信号(Cb、Cr)を別々に扱ったほうが効率が良い。こうすることで、色信号の解像度を落としても、輝度信号の解像度は落ちず、結果的に高画質の映像が得られるのである。

4:2:2(Y/Cb/Cr)は、4:4:4(RGB)に比べ2/3の帯域幅だが、通常の視聴状況ではほとんど画質は変わらないと言ってよいだろう。

輝度信号

輝度信号は映像の明るさを表す。これは、色信号を除き、ガンマ補正された明るさの情報だ。下の写真で一番上のものは、輝度信号も色信号も含んだ映像、そしてその下は輝度信号のみの映像、一番下は、色信号のみの映像である。

chroma subsampling

色信号

色信号(クロマとかCなどとも表記する)は映像の色のみの情報だ。

色信号は通常二つの成分、Cb=B-Y(B:Blue、Y:輝度)とCr=R-Y(R:Red、Y:輝度)から構成される。

chroma subsampling scale

CrとCbは-1から1の範囲で表される

サンプリング

サブサンプリングはJ:a:bの3つのパートの比(例えば4:2:2)で表現されるが、これは横方向4画素、縦方向2画素の範囲で、輝度信号と色信号のサンプルの現れ方を示したものである。

  • J:横方向のサンプルの基本数。通常は4。
  • a:1ライン目のJに現れる色信号サンプルの数。
  • b:1ライン目と2ライン目での変化数

chromasubsampling mapping

参照:Wikipedia

即ち、4:2:2というのは、横4ピクセル、縦2ピクセルの基本単位の中で、1ライン目に2つの色情報があり、1ラインと2ラインでは2回変化(横方向の最初の2ピクセルで1回、後ろの2ピクセルでもう1回で計2回)があるという意味。

同様に4:1:1は、1ライン目には一つの色情報があり、1ライン目と2ライン目での変化は1回、4:2:0は1ライン目では2つの色情報があるが、1ライン目と2ライン目では変化していない、という意味である。

考慮すべき点

サブサンプリングによって、非圧縮の映像データ量を、それほど画質劣化無しに50%にすることも容易にできる。

しかし、ポストプロダクションで処理するためには、色信号の情報はできるだけ多い方が良い。例えば高画質のクロマキーを行う場合には、色信号のフル帯域が必要だし、色の処理をする場合には、常に広帯域の色情報が求められる。

なお、映像圧縮のアルゴリズムによっては、色信号が失われる場合もある。映像圧縮の前にクロマサブサンプリングを行うと、映像圧縮で使われるべき色情報が失われてしまい、高画質の圧縮ができなくなってしまう場合があるのだ。

重要なことは、用途に合ったサブサンプリング方式を選ぶ必要があるということだ。

DSLRを使うような簡単な撮影なら、場合によって4:1:1や4:2:0でも十分だし、ポストプロダクションで色処理をするのなら、4:2:2が必要だ。あるいはもっと高度な色処理をする場合は、フル帯域の色情報が必要だろう。

そして下から上への変換で、画質が向上するということは決して無い、ということも頭に入れておこう。一旦4:1:1や4:2:0で収録したものは4:2:2に変換できたとしても、失われた情報は追加されないのだ。

カメラを購入するときは、自分の用途を考えたうえで、必ずどのような記録フォーマットが使われているのかチェックしよう。

ちょっと技術的なことで難しいかもしれないが、ご自分の作品の画質に影響することなので、知っておいて損はないだろう。