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2019ベストミラーレスカメラ

2019ベストミラーレスカメラ

2019年も多くのミラーレスカメラが発表された。恒例になったcinema5Dのベストミラーレスカメラの選出は、今年も行われた。今年は特に多くの優れたカメラが発売され、ベストミラーレスカメラの選択は非常に難しいものとなったが、悩んだ末その1台を選んだ。なお、今年はサブカテゴリーとして「技術」と「画質」の2つの部門も設けている。

ビデオが撮影できるDSLRやミラーレスカメラが登場した時、本格的な大型センサーを備えたビデオカメラが登場すれば、それらは忘れ去られると予測した人々も大勢いた。しかし真実はまったく逆で、私たちは現在、多くの優れたビデオ撮影ができるDSLRやミラーレスカメラを選択できる。技術は年々進化し、画質は向上し、機能は強化され、一般のユーザーも購入できる価格帯になっている。

未来はスマートフォンにとって代わられる?

従来のカメラ市場が急速に縮小し、売り上げが急落していることは周知の事実だ。その大きな理由の一つがスマートフォンだろう。今やスマートフォンで高画質の写真はもちろん、高画質のビデオも撮影できる。従来のカメラやビデオカメラが生き残る手段はあるのだろうか?

スマートフォンは、平均的なユーザーが満足するレベルに達しているため、専用のカメラは機能を強化する方向しかないだろう。そのような事情もあり、今年も多くの優れたDSLRやミラーレスカメラが発売された。しかし、これが将来も続くのかどうかは、分からない。2020年や2021年は全く異なる世界かもしれない。 cinema5Dでは、今後もスマートフォンでの映像制作もカバーするが、同時に、専用のDSLRやミラーレスカメラ、そして専用のビデオカメラに軸足を置いた記事作りを目出したい。

さて今年は、ベストミラーレスカメラに加え、サブカテゴリーとして「技術」と「画質」の2つのカテゴリーを設け、このカテゴリーでもカメラオブザイヤー2019を選出した。

カメラオブザイヤー2019 - 「技術」部門

出来の悪いカメラといったものは、もはや存在しない。現在のカメラは、他のカメラよりどの程度優れているか、だ。実際、2018年のカメラオブザイヤーである富士フイルムX-T3は今でも現役だ。

技術的な成果に関しては3台のカメラが際立っていた。 富士フイルムGFX 100、シグマfp、パナソニックS1Hだ。4番目の候補は、ソニーのα6600およびα7R IVに搭載された高度なオートフォーカスシステムだ。

富士フイルムGFX 100

cinema5DではGFX 100の誕生を記録しし記事をリリースした(記事はこちら)。注目されたのは、プロジェクトに携わった人々の思い入れの熱さだった。

 

我々映像クリエーターにとって1億ピクセルはそれほど重要なことではないかもしれないが、大きなセンサーサイズはもちろん革新的だ。このようなカメラをハンドヘルドビデオを撮影することは、これまで不可能だった。確かに価格は万人向けではないが、今後より手頃な価格でビデオ機能も充実したカメラになることを期待したい。

FUJIFILM GFX 100の主な特長:

  • ラージフォーマットセンサー
  • 4K(DCI)、All Intra、10ビット、最大400 Mbpsの内部記録
  • 優れたボディ内手振れ補正システム
  • 内蔵のEterna Picture Profile
  • 優れたオーディオ

また、フィリップ・ブルーム氏の長編ドキュメンタリー「Charmolipi:joy making sorrow」を観ることををお勧めしたい。これはGFX 100で撮影されている。

下は2部構成のドキュメンタリー。 富士フイルムGFX 100の誕生。

シグマfp

このカメラには驚かされた。更にレンズメーカーが作ったという事実も、もう一つの驚きだった。fpカメラの製造プロセスを取材できたのも幸運だったし、発売前の最初のユニットをテストおよびレビューする機会も得られた。

 

コンパクトで高機能、かつ遊び心のあるfpで、シグマは業界に新鮮な風を吹き込んだと言える。独自のアクセサリーも豊富に揃っており、これは売れるカメラになるだろう。そしてfpは、内部および外部でCinema DNG RAW記録ができる(HDMI経由の外部圧縮RAW録画もまもなくサポートされる)。もちろん制限もある。たとえば、高機能なオートフォーカスやボディ内手振れ補正は搭載されていない。

SIGMA fp主な特長:

  • フルフレームのポケットカメラ
  • Cinema DNG RAW記録(内部で最大8ビット、外部で最大12ビット)
  • 独自のカスタムメイドのアクセサリー

ラボテストなど、SIGMA fpの記事は、こちら

パナソニックS1H

S1Hは6Kまでの解像度、10ビットおよび多様なフレームレートなど、ビデオ撮影に必要な多くの機能を搭載している。画質は非常に良いが、内部ノイズリダクションが強すぎ、画質が綺麗すぎるのが欠点ともいえる。

パナソニック S1Hの主な特長:

  • 高品質記録
  • 多様な記録モード/フレームレート/解像度/ビットレート
  • 優れたボディ内手振れ補正
  • 優れたEVF
  • 非常に優れた低照度特性
  • 3:2センサー。アナモフィックレンズに最適
  • デュアルISOセンサー

パナソニックS1Hのラボテストはこちら

ソニーのオートフォーカスシステム

ソニーは今年、1インチAPS-Cやフルフレームミラーレスカメラを発表したが、これらのカメラのビデオ機能はかなり似通っている。 (100 Mbpsのデータレート、Long GOPエンコード、最大30 fpsに制限されたフレームレート)。ソニーの現在の製品で唯一注目すべき分野は、オートフォーカス機能だ。新しいカメラはすべてこのオートフォーカスが搭載されているが、α6400を代表として挙げている。

 

現在のAPS-Cカメラの最上位モデルであるα6600について注目すべき点は、手振れ補正機能が組み込まれ、優れたバッテリーを使用できるようになったことだ。α6400のオートフォーカス性能があまりに優れていたので「マニュアルフォーカスレンズは終焉するか」と書いたほどだ。記事はこちら

カメラオブザイヤー2019 - 「画質」部門

画質は、もちろん重要な評価項目の一つだ。ただひとえに画質と言っても、様々な要素があり、見る人の好みによって大きく意見が分かれる場合もある。もちろん単にスペックが優れているだけでは、高評価にはならない。

ブラックマジックデザインBMPCC6K

BMPCC6Kは、驚異的に売れているようだ。明らかに、映像クリエーターから高い支持を得ている。BMPCC 4KとBMPCC 6Kを選択することができ、箱から出してすぐに高品質の映像で撮影できる。BMPCC4K/6Kは非常に有機的な画質が魅力だ。

BMPCC 6Kの主な特長:

  • 小型
  • 優れた画質(非常にオーガニックなルック)
  • 圧縮RAW記録(BMRAW)およびProRes記録
  • デュアルISOセンサー
  • 記録メディアの選択可能

ラボテストを含むBMPCC6Kの記事は、こちら。カメラのレビューについてはこちらの記事を参照いただきたい。

ライカ SL2

ライカSL2はビデオ映像の美しさに関しては特筆できるカメラのひとつだ。確かに、モアレが気になる場合がある。しかし、従来のSLは非常に有機的なルックを持っていた。さらに、ライカはモアレが発生する理由を詳細に説明している。今後レビューを行い、フルフレームの評価をしたいと思っている。

ライカはパナソニックと緊密に連携しているが、ライカSL2を見ると、特にビデオ画像の処理に関しては、それらの違いを目の当たりにすることができる。前述したように、パナソニックは「超クリーン」な映像を目指しているが、ライカSL2はまったく逆だ。

ライカSL2の主な特長:

  • 非常に有機的でフィルムのような画像
  • 優れたIBIS(ボディ内手振れ補正)
  • 優れたEVF
  • 最小限のボタンレイアウトでありながら操作が簡単
  • よく制御されたローリングシャッター効果

ファーストインプレッション記事はこちら

ミラーレスカメラオブザイヤー2019はパナソニックS1

ミラーレスカメラオブザイヤー2019はパナソニックのS1に決定した。S1Hではなく、S1だ。今年のベストミラーレスカメラを選ぶのは簡単ではなかった。今年は上に挙げたような多くの優れたカメラが発売され、候補があまりにも多かったからだ。

最終的には、比較的手頃な価格ということもあり、上記の結論に至った。S1Hは間違いなくビデオ撮影には最も優れたカメラだが、コストパフォーマンスを考えると、S1が優れている。ビデオ制作がメインであるなら、V-Logのオプションを購入すると良いだろう。これによりダイナミックレンジの拡大、カラーリング時の柔軟性、10ビットの内部および外部記録、ハイフレームレート撮影時のマニュアルコントロールなどが可能になる

Panasonic S1の主な特長:

  • S1Hのビデオ機能の多くを共有
  • フルフレームカメラ
  • 優れたボディ内手振れ補正
  • 素晴らしいEVF
  • 幅広い記録コーデック、フレーム、データレート
  • 優れた低照度特性

ローリングシャッターテストなど、S1の記事は、こちら。レビュー記事はこちらを参照いただきたい。

 

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