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富士フイルムX-T30+SLR Magic Anamorphot-40 1.33xレビュー

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富士フイルムの最新作X-T30が出荷され、レビューを行うことにした。今回は「アナモフィック」で撮影することにし、小型ながらも多機能で手頃な価格のソリューションを考えてみた。誰もが撮れるアナモフィックが実現できるかどうか、試してみたい。

FUJIFILM X-T30

撮影は4月の終わりに行った。 X-T30は一度レビューしているが、それはSLR MagicマイクロプライムシネXマウントレンズのレビュー時だった。(ビデオはこちら。)その時はX-T30とX-T3の両方を使用した。今回は別の切り口でレビューしてみたい。

Anamorphic Filming “On a Budget”

アナモフィックアダプターで撮る意義

アナモフィック撮影には大いに興味があるが、残念ながらそれを実践するためのチャンスが無かった。 アナモフィックで撮る理由はいろいろあるが、主な理由は、実際の映画のようなルックに近づけることができるからだ。一方、本物のアナモフィックレンズはまだまだ高価で、独立系の映像クリエーターにはとても手が届くものではない。それゆえアナモフィックレンズアダプターが存在する。低予算でアナモフィック撮影したい場合、それは有効な選択肢だ。

そこで今回は、APS-Cセンサーを搭載したX-T30でアナモフィック撮影をすることにした。

先に進む前に、X-T30のビデオ機能について少し触れておこう。X-T30はサイズ、性能、および価格の面で実にバランスの取れたカメラだ。

X-T30の主なビデオ機能

このカメラは非常に小型ながら、最大4K 17:9 DCI(4096×2160)で、でさまざまなフレームレート(24/25/30p)で撮影できる。最大200 Mbps でMOV H264ファイルフォーマットで記録する。外部レコーダーが接続されている場合、HDMI(マイクロコネクタータイプD)を介して10ビット4:2:2で記録することができる。富士フイルムのETERNAプロファイルとF-Logにより、グレーディングの柔軟性が得られ、ダイナミックレンジが向上する。2.5mmコネクターによる外部オーディオの録音とUSB-C-3.5 mmミニジャックでのモニタリングも可能だ。ただ、 4Kで撮影する場合、連続記録時間は約10分に制限されている。IBIS(ボディ内手振れ補正)は搭載されていない。カメラのオートフォーカス機能は、高速かつ正確で、タッチスクリーンLCDとEVFも良好だ。コンパクトなシステムにするには、同社のXC 15-45mm f / 3.5-5.6 OIS PZレンズがお勧めだろう。このレンズは299ドルで売られているが、X-T30とセットで購入すると100ドルになる。

なお、今回cinema5Dラボテストも行いX-T30のダイナミックレンジについても測定している。

ダイナミックレンジの測定

ダイナミックレンジテストの方法については、こちらを参照していただきたい。

センサーと画像プロセッサーが同じであるため、X-T30のダイナミックレンジはX-T3とほとんど同じ値となっている。ただし、X-T30はH264 8ビット記録のため、H265 10ビットで記録するX-T3とコーデックは異なる。

内部でのノイズリダクションも調査するため、2種類のテストを行った。

  1. a)ノイズリダクション(NR)が-4
  2. b)ノイズリダクション(NR)を+4

NRを-4にすると(ノイズが多くなる方向)、ダイナミックレンジはわずかに低くなった。 SNR=2の信号対雑音比(SNR)でのダイナミックレンジは11.0stop(SNR=1では12.3stop)。

次に、NRを+4にすると結果は逆になり、SNR = 2でダイナミックレンジが11.2stop(SNR = 1で12.5stop)とやや高いダイナミックレンジの数値となった。シャドウ部のノイズが減った分、ダイナミックレンジが0.2stop向上している。

この結果からわかるように、+ 4と-4のノイズリダクションは、最終的な画像にほとんど影響を与えない。これは、X-T3での結果とほぼ同じだ。

X-T3のDRは11.2stopだが、これはコーデックが異なるためだ。X-T3は10ビットH265all Intra 400Mビット/秒に対し、X-T30は8ビットH264 200Mビットとなっている。

Dynamic Range X-T3 vs X-T30

アナモフィック撮影

さてSLR magicのAnamorphot-40 1.33xを見てみよう。この手頃な価格のアナモフィックレンズアダプターは、手軽にアナモフィックルックで撮影するための完璧なソリューションだ。さらに、富士フイルムのXC 15-45mmレンズに取り付けることができ、カメラ/レンズの高速オートフォーカス機能も損ねることはない。一人での撮影も十分可能だ。もちろん光学的に言えば、この組み合わせは完璧とは程遠いものだが、画質と使いやすさは、価格の点を考慮すると、他に類を見ないものだろう。

All you need for On The Budget Anamorphic Filming

撮影現場で

このカメラとレンズの組み合わせで言えることは、「自由な撮影」ができることだ。

FUJIFILM X-T30 with the XC 15-45mm lens and SLR Magic compact anamorphic adapter

X-T30

8ビットの内部ビデオ記録は理想的とは言えない。200Mbpsのデータレートで撮影する場合、マクロブロッキングとバンディングは明らかに目立つ。青い空や肌の色調など、単色の被写体では特に顕著だ。さらに、ボディ内手振れ補正がないのは大きなデメリットだが、それでもこのカメラでの撮影は悪くない。 (最新のファームウェアアップデートでの「Qボタン」の改善は有用だ。)アナモフィック撮影では、X-T30を含むどの富士フイルムのカメラにも「絞り」の選択肢がないため、フレーミングは少し推測しながら構成する必要がある。

FUJIFILM X-T30, XC 15-45mm and SLR Magic compact anamorphic adapter

 XC 15-45mmレンズ

このレンズは同社のレンズの中で最もコンパクトで軽量なズームレンズだ。このレンズの取り扱いは平均的なものだが、映像は十分鋭い。また、絞り値はf / 4.0から始まる。(実際にはf / 3.5だが、ズーム倍率を変更すると明るさが変わる)。レンズの絞りが開いているときは、切れが良く、鮮明な映像となる。このレンズは広角(15mm)だが、アナモフィックの目的では使用できないことも考慮に入れる必要がある。カメラがレンズと通信しないので分からないのだが、25mm以降から使用できると思われる。アナモフィックアダプターを取り付けることによって発生するケラレが無くなるまでレンズの電子ズームリングを持っていく必要がある。なお、カメラの電源を切って再び入れる場合、最後の焦点距離がカメラのメモリに保持されるため、カメラの電源を入れるたびに「ズーミングプロセス」を繰り返す必要はないので助かる。レンズには内部手振れ補正が搭載されており、これは有用だが、しかし十分ではない。したがって、上のビデオの多くの部分は手振れ補正が必要だ。

FUJIFILM XC 15-45mm @f4

FUJIFILM XC 15-45mm @f5.6

Anamorphot-40 1.33xアナモフィックアダプター

このアダプターについては約2年前にレビューしており、アナモフィックレンズアダプターを使うことの利点を説明した。今回もカメラ/レンズ/アナモルフィックアダプターの組み合わせで撮影するのは楽しい経験だった。このアダプターを付けても、カメラのオートフォーカスシステムは使用可能だ。また、光学的な観点からは、前述のように、f / 4がこのアダプターの開放値で、これで撮らないと、視覚的品質が著しく低下する恐れがある。下の画像からわかるように、レンズの絞りを閉じるほど、画像はシャープになる。

FUJIFILM XC Lens with SLR Magic anamorphic adapter @f4.0

 

FUJIFILM XC Lens with SLR Magic anamorphic adapter @f5.6

 

FUJIFILM X-T30, SLR Magic Anamorphot-40 1.33x Anamorphic Adapter (Compact)

まとめ

全体として、この組み合わせのパフォーマンスにはかなり満足だ。 1450ドルで、好結果を得られた。スマートフォンでもアナモフィック撮影ができるが、もちろん、画質はスマートフォンでの撮影よりも高い。少し違ったルックが求められる場合は、適切な選択肢だろう。

なお、X-T30の代わりにX-T3を使用すると更にグレードの高い結果が得られる。X-T3を使用すると、バンディングや8ビットの内部エンコードの問題が解消される。残念ながら、X-T3とXC 15-45mmレンズの組み合わせがキットとして販売されてはいないが。

技術情報:上記のビデオは、X-T30で200Mbps、4K DCI、25fps、F-Logピクチャプロファイルで撮影されている。レンズ:富士フイルム XC 15-45mm f / 3.5-5.6 OIS PZ。レンズアダプター: SLR Magic Anamorphot-40 1.33xアナモフィックアダプター。 Lutify.meが提供するLUTを使用しAdobe Premiere CCの最新版で編集。 SLR Magicコンパクトアダプターに関する追加情報はこちら

上のビデオで使用されている音楽はMusic Vineによる。“C5D25”のコードを使用して、音楽ライセンスを25%オフにできる。

 

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